〔一部既報〕延岡市は、都市計画道路の見直し方針を策定し、ホームページで公表した。計画決定している52路線のうち、事業中の路線を除いた未整備26路線を▽主要な交差点▽市街化区域内外▽道路ネットワークの変化点―の視点で51区間に分け、路線の必要性に関する評価を実施。その結果、13区間を廃止候補区間と位置付けた。
延岡市の都市計画道路は1946年に初めて決定。その後、追加・変更を行い、現在は52路線(総延長12万1750m)を計画決定している。これまで、主要な施設へのアクセス機能を有する道路や、広域的または都市の骨格となる道路網の整備を重点的に進め、2021年4月時点の整備率は77.8%となっている。
一方で、計画決定から長期間が経過した現在も未整備となっている路線が存在し、安全・安心なまちづくりを進めていく上で、より効率的・効果的な道路網の整備に努めるため、都市計画道路の見直しが必要となっている。このため市は、各路線について検証・評価を行い、都市計画道路の見直し方針を策定・公表した。
評価の対象路線は、事業中の路線を除いた全ての未整備路線(26路線)。これらの未整備路を「主要な交差点」「市街化区域内外」「道路ネットワークの変化点」などの視点で区間割りした51区間について、県の都市計画道路見直しガイドラインを参考に、市の実情を踏まえた上で必要性や実現性に関する定量的評価を行った。
評価の結果、都市計画道路としての必要性が高く、現計画のまま計画を存続することが妥当な「存続候補」は6区間、整備実施の可能性を確認し、必要に応じて計画変更や代替路線の整備を検討する「検証継続①」は14区間、計画変更や代替路線を検討し、結果によっては廃止候補に移行する「検証継続②」は18区間となった。
このうち存続候補区間は、安賀多通線の2区間(延長合計1450m)、国道10号線の3区間(同5240m)、須崎中川原通線の1区間(延長570m)。検証継続となった路線については、必要な検証を行い、整備方針の検討や変更案・代替案の検討を行う。
一方で、都市計画道路として整備を行わない場合でも影響が小さいと考えられる廃止候補には、貝の畑土々呂通線の5区間(延長合計3480m)、沖田通線の1区間(延長290m)、西延岡駅通線の1区間(同130m)、浜砂通線の1区間(同720m)、東出北通線の2区間(延長合計1340m)、若葉通線の1区間(延長40m)、笹目通線の1区間(同160m)、伊形通線の1区間(同540m)の13区間を選定した。
廃止候補となった路線については、見直しの経緯や理由に関する地区説明会等を開催し、地域住民の意見を踏まえた上で合意形成を図る。貝の畑土々呂通線と沖田通線、若葉通線、笹目通線、伊形通線については早期に手続きを進め、地域との合意形成がなされた路線から順次、都市計画法に基づく手続きに移行する。