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建設業は地域から「喜ばれる仕事」 宮崎農業高校で出前講座

      

▲写真は出前講座の模様

 宮崎県宮崎土木事務所は11月9日、県立宮崎農業高等学校の環境工学科1年生約30人を対象とした出前講座を開講した。共催した宮崎地区建設業協会、一般社団法人宮崎県測量設計業協会とともに、それぞれの立場から建設産業の魅力をPRしたほか、同じく株式会社コマツレンタル宮崎がICT施工の仕組みなどを紹介した。

 出前講座では、宮崎土木事務所の安部知之氏が土木技術職の仕事内容を説明。具体的には、仕事を発注して成果物の品質をチェックすること、県民の要望に応えること、災害対応等に取り組んでおり、大きなプロジェクトを企画立案し、地図に残る仕事に携われること、県民の安全・安心な生活に貢献できることが魅力と説明した。

 宮崎県測量設計業協会の吉田一路副会長は、測量や設計の種類、必要な資格について説明するとともに、山間部で生じた地すべりに伴う道路崩壊を例に、測量・調査・設計の手順を解説した。専門技術能力を深めることで問題解決能力が高まり、顧客のみならず、ひいては地元から喜ばれ、感謝される仕事であることを魅力に挙げた。

 宮崎地区建設業協会の宇治橋信雄理事は、道路や河川といった建設業の仕事の内容のほか、災害対応や地域貢献に積極的に取り組んでいることを説明。建設業界で用いられる段取り八分を引用し、「目標がある人は、目標に向かって今から準備を行い、目標がない人は、目標が見つかる時まで将来のために準備をして」と呼び掛けた。

 出前講座ではこのほか、コマツレンタル宮崎の大元健一氏が3次元データを活用したICT施工の概要を説明。データ処理に要する時間を大幅に削減できる最新のドローンや、3次元データを取り込んで建設機械を制御する仕組みなどを紹介したほか、ドローンのデモンストレーション飛行、ICT建設機械の試乗体験も行った。

 出前講座後には生徒の代表が、「普段の授業では学べないことを知ることができた。これからの勉強や将来の進路選択に生かしたい」と話した。宮崎土木事務所の松田豪紀次長は、「建設産業を支える様々な分野について見識を深め、将来の進路を選択する際に、今日のことを思い出し、やりがいに気付いてもらえれば」と話した。