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各地区の代表選手ら「火花」を散らす 宮崎県溶接技術競技会

      

▲写真は競技の模様

 宮崎県と一般社団法人宮崎県溶接協会(碕山裕和理事長)が主催する2021年度「第65回宮崎県溶接技術競技会」が、11月9日に宮崎県工業技術センターで開かれた。新型コロナウイルス感染防止対策を徹底した上で、各地区の代表26人と県立産業技術専門校の学生4人が出場し、日頃の業務や訓練等で培った技術を競い合った。

 競技会は、県内溶接技術の更なる発展や技術者の資質及び技能の向上を目的に、県と協会の主催で毎年開催しているもの。昨年度は新型コロナウイルス感染症の影響で中止となったため、今大会は2年ぶりの開催となった。地区予選の成績優秀者や地区推薦選手のほか、特別枠として県立産業技術専門校構造物鉄工科の学生が参加した。

 新型コロナウイルス対策として開会式は中止したが、メッセージを寄せた宮崎県商工観光労働部の横山浩文部長は、溶接が我が国の産業の基盤技術であることを踏まえ、「今回の大会をさらなる励みとし、これまで磨いてきた技能が一層高まる機会となり、本県のものづくりの発展につながることを祈念する」と選手を激励した。

 競技は被覆アーク溶接(手溶接)と炭酸ガスアーク溶接(半自動溶接)の2部門で実施。昨年度の変更から初の課題となる薄板立向突合せ溶接、中板横向突合せ溶接の2種目で行われた。出場した選手は、審査員の厳しい視線が注がれる中、決められた競技時間で「熱い火花」を散らしながら、真剣な面持ちでそれぞれの課題に取り組んだ。

 今後は、12月22日に開く審査会で成績優秀者を決定。来年1月18日に宮崎県工業技術センターで表彰式を執り行う。今大会の成績優秀者10人が、同年5月に福岡県で開催される九州大会に出場する予定。県大会と九州大会を総合した成績優秀者2人が、同年10月に青森県で開かれる全国大会に本県代表として出場する。

 宮崎県溶接協会の碕山理事長は、競技会が技術者にとってモチベーションをアップさせる場となり、更なる技術の研鑽や伝承に繋がる場でもあることを強調。特別枠で出場した学生に対して、大会前の特訓や学ぶ姿勢を「頼もしい」と評価するとともに、「将来は県内の企業で活躍する技術者に成長してもらいたい」と期待を込めた。

 今大会の出場選手は次のとおり(順不同、敬称略)。
▽アーク溶接=新村諒太(オリンピア工業)、堀井貴博(ホリイ)、銀山健文(塩見工務店)、石田隆美(MFE HIMUKA)、和田直樹(川口鉄工)、木下啓喜(ブンリ)、長友祥吾(朝日鉄工)、井野大海(伊地知鉄工所)、小野毅(池上鉄工所)、岩佐航洋(前同)、長野秀樹(山田工業)、黒木友和(清本鐵工)、津田朋和(前同)、藤田伸二(前同)、中武潤一(九州オリンピア工業)、福田恭望(県立産業技術専門校)、深江省哉(前同)
▽半自動溶接=山本優太(ホリイ)、中田伸治(サノヤス・エンジニアリング)、藤本大晃(前同)、岩切将梧(ブンリ)、片山禎陽(前同)、山田洋平(朝日鉄工)、水崎洋樹(山田工業)、河野和久(前同)、佐藤征二(前同)、河野員宏(池上鉄工所)、甲斐邦廣(前同)、南崎瞬(県立産業技術専門校)、中獄理音(前同)。