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宮崎工業生が建築現場で就業体験 宮崎県建築協会ら協力

      

▲写真は就業体験の模様

 宮崎県立宮崎工業高等学校のインターンシップ(就業体験)が、10月19日~22日に宮崎市内を中心とした事業所で行われた。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、屋外での作業が多い建築科と電気科で実施。同校の2年生が事業所や現場を訪問し、仕事の内容や魅力、勤労の大切さ、社会人としてのマナーなどを学んだ。

 就業体験は、産業現場で実践的な知識や技術に触れ、専門教科に対する興味や関心を深めるとともに、生徒の主体的な職業意識を醸成することを目的に実施しているもの。建築科の生徒を対象とした就業体験は、一般社団法人宮崎県建築協会(松本純明会長)ら関係団体と会員企業が協力し、それぞれの現場や事務所で行われた。

 このうち、宇治野・井上特定建設工事共同企業体が施工する「住吉中学校屋内運動場大規模改造工事のうち建築主体工事」の現場では、宇治野建設の嶋田大一郎さんが生徒2人を指導。現場で行われている作業の模様を見学したほか、現場の安全衛生対策について説明を行い、事故を防止するための対策を生徒とともに考えた。

 期間中には、現場での軽作業や写真管理なども体験。施工管理の分野を目指している男子生徒は「学校の授業では学べない現場のことを教えていただき、とても勉強になった」と話し、建築大工を目指している女子生徒は「現場で働く女性はまだまだ少ない。将来、自分が輝けるよう、多くのことを学びたい」と話した。

 一方、マスジュウが施工する「県立宮崎病院精神医療センター他改修工事(建築)」の現場では、改修工事が進められている建物内で、現場代理人の白石哲さんがトータルステーションの使い方を指導しながら、墨出しの方法などを説明。また、建設工事が完了し、2022年1月の開院を予定している新県立宮崎病院の内部も見学した。

 将来は現場作業を希望している男子生徒は「教科書には載っていない、現場でしか学べないことがあった」と話し、建築設計の分野を希望している女子生徒は「様々な職種、世代の方々が働いていて、コミュニケーションの重要性を感じた」と話した。

 白石さんは、「実際の現場を体感することで、建設業に対する理解や興味を更に深めてもらいたい。できるならば、将来は地元の建設会社に就職し、本県の建設産業の担い手になってもらえれば」と期待を込めた。