宮崎市立住吉中学校で屋内運動場の大規模改造工事を施工する4社でつくる安全協議会は、工事現場の仮囲いに掲示板を設置。各工事の責任者やガードマン、工事の進捗状況を写真付きで紹介するとともに、生徒から寄せられた質問に回答している。
安全協議会は、建築主体工事を施工する株式会社宇治野建設と井上建設株式会社の特定建設工事共同企業体、電気設備工事を施工する和光電設株式会社、機械設備工事を施工する株式会社中村設備工業(いずれも宮崎市)の4社で構成。
アイデアを発案した宇治野建設の嶋田大一郎さんは、以前に担当したマンション改修工事でも掲示板を活用。住人の洗濯物に影響が生じないよう、当日の工事内容等を紹介していた。この経験を踏まえ、掲示板を通じて生徒と会話することを協議会で提案した。
仮囲いに設置した掲示板は、大規模改造工事に伴い廃棄予定だった体育館の掲示板を再利用。各社の現場責任者と交通誘導を担うガードマンを顔写真やメッセージ付で紹介するとともに、工事写真に説明を書き加えて、工事の進捗状況を紹介している。
生徒の質問に答えるQ&Aコーナーは、10月16日時点で8枚目を更新。「暑いですか」「クレーンの資格を取らないと運転はできないんですか」「体育館を建て直すのは大変ですか」「休憩はしていますか」といった質問に丁寧に回答している。
嶋田さんは、人手不足の解消や若年層の入職促進が建設業界の大きな課題であることを踏まえ、「掲示板を通じて工事の内容を紹介したり、生徒の質問に答えることで、少しでも建設業に興味を持ってもらえれば」と期待を込める。