9月28日に開催された「大淀川水系流域治水協議会」の第1回会合では、宮崎市、都城市、小林市、曽於市、三股町、高原町、国富町、綾町の流域市町が治水対策の取り組み事例等を紹介した。このうち宮崎市は、高岡町川原地区における浸水対策事業の一環として、川原雨水ポンプ場の整備を進めていることを説明した。
大雨に伴う内水被害が発生していた高岡町内では、浸水対策の一環として、2007年に飯田ポンプ場の排水能力を3・0m3/sから5・0m3/sに拡張。その後、09年に中村雨水幹線の整備に着手し、17年に完成させた。ただ、18年の台風24号で浸水被害が発生したため、高岡町五町に川原雨水ポンプ場を新設する。
19年7月には、基本設計を含む「川原排水区浸水対策検討業務」をNJSに委託。新設する川原雨水ポンプ場の排水能力は5・0m3/sを予定する。事業計画によると、20年度に事業認可等、21年度に建設予定地の用地買収等を行い、22年度からポンプ場の建設工事に着手する方針。24年度の完成を目指している。
宮崎市以外の市町では、都城市が雨水貯留施設の設置に対する補助制度、小林市が防災行政無線整備に伴う防災ラジオの各戸配布、高原町が砂防堰堤の効果周知、綾町が排水ポンプ等の設置の検討に取り組んでいることを説明。国富町は、防災・減災、国土強靱化のための緊急対策で実施した河道掘削の成果を報告した。