椿山キャンプ場跡地(宮崎市鏡洲)の効果的な活用方法を模索している宮崎市は、民間事業者との対話によるサウンディング型市場調査(事前可能性調査)の結果を公表した。調査にはイベント企画・運営会社1者が参加し、主要な施設や事業方式の考え方、広場・交流拠点・駐車場の設置などについて、事業者の意見を聞いた。
対象施設は、利用者の減少で2017年4月に用途を廃止した椿山キャンプ場。土地面積は約2㌶で、管理棟1棟やログハウス3棟、炊飯棟3棟などがある。椿山キャンプ場跡地の土地建物の効果的な活用方法を探るため、市は調査に協力する民間事業者を募り、3月までに対話を実施。その結果をまとめ、ホームページで公開した。
参加した事業者は、主要な施設の考え方として、既存の建物を維持しつつ、老朽化が進んでいる建物は必要に応じてリノベーシを行うことを提案。広場・交流拠点の設置に関しては、現存する樹木や森林といった「自然」を生かし、大人数(500~1000人規模)のイベントが開催できる多目的広場の整備を行うことを提案した。
事業方式に関しては、「純売り上げからの歩合賃料方式の採用」や「数年間の実績を踏まえて土地の買上げや賃料の改正を検討する」ことを提案。このほか、青島に近い立地を生かし、観光客やアウトドアスポーツファンの動線を作ること、大自然と共生する空間を目指すこと、河川を利用したカヤック教室を行うことなどを提案した。
今回の市場調査を通じて、自然を生かした利活用の可能性がある一方、施設の改善等の様々な課題が確認されたことを踏まえ、市は今後、事業化の可能性について整理・検討を進めていく考えでいる。