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CCUSモデル工事試行、実施要領を策定 宮崎県

 宮崎県は、県土整備部が発注する建設工事で「CCUS義務化モデル工事」及び「CCUS活用推奨モデル工事」の試行を開始するにあたり、7月30日付で「建設キャリアアップシステム活用モデル工事実施要領」を定めた。平均登録事業者率や平均登録技能者率、平均就業履歴蓄積率の達成状況に応じて、工事成績評定を加点・減点する。

 国土交通省では、建設技能者の処遇改善と現場の生産性向上を図るため、建設キャリアアップシステム(CCUS)の2023年度からの完全実施を目指し、様々な施策を講じている。国が目標とする23年度からの完全実施を見据え、CCUSの普及・活用を促進するため、県に於いてもモデル工事を試行するにあたり、実施要領を作成した。

 このうち、CCUS義務化モデル工事は、県が発注するWTO対象などの大規模な建設工事で実施。受注者が▽平均登録事業者率90%▽平均登録技能者率80%▽平均就業履歴蓄積率50%―の目標基準を全てクリアした場合、工事成績を1点加点し、平均技能者登録率が目標基準を上回る90%以上になると、さらに1点を加点する。

 ただ、3つの項目のいずれかが▽平均登録事業者率70%▽平均登録技能者率60%▽平均就業履歴蓄積率30%―の最低基準を下回った場合は1点を減点し、工事名や未達成の項目、要因及び改善策を工事完成検査終了後14日以内に発注者に報告させる。

 一方、CCUS活用推奨モデル工事は、県が発注する建設工事のうち、発注機関が必要と認めた工事が対象。受注者が工事着手前にCCUSの活用に取り組む旨を希望した場合、最低基準及び目標基準の達成状況を確認する。目標基準を上回った場合の加点措置は義務化モデルと同じで、減点措置は講じないが、未達成項目の報告等は求める。

 CCUS義務化モデルや活用推奨モデルの対象工事は、特記仕様書にその旨を明記する。

CCUS活用モデル工事実施要領