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主要渋滞箇所解除へ意見交わす 宮崎県交通渋滞対策協議会

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▲写真は会合の模様

 宮崎県交通渋滞対策協議会(金納聡志会長=宮崎河川国道事務所長)は8月26日、宮崎市内で2020年度第1回会合を開いた。国土交通省の県内出先機関や宮崎県、宮崎市など3市、高速道路会社、道路利用団体の代表らが出席し、県内における主要渋滞箇所の解除や対策の実施状況、今後の方針などについて意見を交わした。

 協議会は、県内の渋滞対策を効率的かつ効果的に進めるために設置されたもの。ITを活用したデータ分析や道路利用者の意見等を踏まえ、13年1月に県内の主要渋滞箇所として226箇所を選定した。19年度までに13箇所を主要渋滞箇所から解除したが、残る213箇所のうち196箇所で対策未実施となっている。

 会合では、19年度の協議会の経緯や渋滞対策マネジメントサイクル(対策立案・対策実施・対策評価・対策箇所見直し)の流れを確認。県南及び県北のエリアごとに、主要渋滞箇所における対策の実施状況やその後の現地調査の結果を踏まえ、宮崎市の阿波岐原町交差点を主要渋滞箇所の解除候補とすることを説明した。

 一方、20年度は宮崎市の▽源道交差点(宮崎河川国道事務所)▽高岡町宮水流交差点(前同)▽宮崎東高前交差点(前同)▽宮崎生協病院前交差点(宮崎市)、延岡市の日の出町交差点(延岡河川国道事務所)の5箇所の渋滞対策に取り組む。

 宮崎市中心部への交通が集中し、左折車両の速度低下が生じている源道交差点では、左直レーンを増設し、交通容量を増加させることで渋滞緩和を図る。車線の絞り込みにより、低速車を先頭に速度低下が生じている高岡町宮水流交差点では、絞り込み車線を変更することで円滑性を向上させ、車線利用の偏りを緩和する。

 また、右折車両が直進車両を阻害することで渋滞が発生している宮崎東高前交差点では、右折レーンの延伸を実施。宮崎生協病院前交差点では、市道大島線の改良で道路を拡幅するとともに、右折専用レーンを新設する。日の出町交差点では、既存の道路幅の中で右折レーンの延伸及び停止線の前出しを行い、渋滞緩和を図る。

 会合ではこのほか、トラックやバス等の利用者団体との連携を強化し、利用者目線で対策箇所を特定したうえで、即効性のある渋滞対策を進めていくことや、ソフト対策として、コロナウイルス感染拡大防止のために急速に普及した時差出勤、在宅勤務を渋滞緩和のために継続的に運用していくことなどを確認した。