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県立宮崎病院、27日に改修・解体設計入札 病院局

 県立宮崎病院(宮崎市北高松町)の全面改築工事を進めている宮崎県病院局は、7月27日に指名競争で「県立宮崎病院精神医療センター他改修工事実施設計業務委託」及び「県立宮崎病院解体工事他実施設計業務委託」の入札を執行する。新病院の建設に伴い、付帯工事として実施する既存施設の改修や解体に係る実施設計業務を委託する。

 全体計画は、敷地北側のエリアにS造8階建延べ4万7582m2の新病院(病床数490床)、東側エリアにS造4階建の立体駐車場(駐車台数297台)を整備するほか、既存の付属棟や精神医療センター、倉庫等を改修して活用するもの。新病院の完成後、精神医療センターや付属棟の改修、旧病院の解体といった付帯工事を行う。

 新病院の建設主体工事は大成・吉原・桜木JV、電気工事はきんでん・小田・島JV、管工事は大成設備・菱熱・内田工業JV、空調工事は高砂・生目・サンJVがそれぞれ担当する。設計・監理は日建・コラムJV、CM業務はプラスPM。ES(エネルギーサービス)事業は東京ガスエンジニアリングソリューションズ。

 一方、27日に入札を行う「精神医療センター他改修工事実施設計業務」では、既存の精神医療センター(RC造2階建延べ3748m2)や付属棟(RC造3階建延べ1632m2)、災害用備蓄倉庫(RC造平屋建延べ338m2)の改修と、駐輪場(S造約156m2)の新設に係る実施設計を委託する。委託期間は210日間を予定する。

 精神医療センターの改修では、1階部分に各診療科倉庫や紙カルテ保管庫、機械室・電気室、ゴミ置き場、防潮パネルなどを配置し、各インフラ設備や給水引き込みを検討して整備する。2階部分には、研修医宿舎4室や第一種感染症病床2床、研修室を配置するとともに、用途変更に伴う間仕切りや既存トイレの改修を行う。

 付属棟の改修では、1階に院内保育施設や外来カルテ保管庫、委託職員の共用シャワー室、2階に仮眠室10室を配置。2階と3階は用途変更に伴う間仕切り改修を行い、既存井戸設備の再整備も行う。また、災害用備蓄倉庫の改修では、防潮パネルの設置や屋根防水改修、電気設備の嵩上げ、空調設備の更新を実施する。

 これらの設計与条件を踏まえた工事費を約8億円と概算する。建設工期は21年7月~22年9月を予定している。設計に際しては、コスト縮減や維持管理(ライフサイクルコストを含む)に配慮し、合理的な工法等を検討するとともに、施工面積等の施工条件等を考え合わせて、適切な単価を設定することなどを求める。

 同じく27日に入札を行う「解体工事他実施設計業務」では、既存の病院・診療棟(SRC造地下1階地上10階建延べ3万9808m2)やリハビリ・MRI棟(RC造平屋建延べ570m2)、倉庫、休憩室、渡り廊下、特殊排水設備等の解体に係る実施設計と、旧病院地下部分に設置する緊急汚水槽の実施設計を委託する。

 これらの設計与条件を踏まえた工事費を約11億円と概算。工期は21年12月~23年2月を予定している。改修設計と同様、設計に際しては発注者や施設管理者、関係機関等と十分に協議を行い、コスト縮減や維持管理に配慮して、合理的な工法等を検討するとともに、適切な単価を設定することなどを求める。

 新病院は、県立宮崎病院が開設された1921年(大正10年)から100周年にあたる2021年9月末に完成する予定。準備期間を経て、22年1月の開院を目指している。新病院の完成後、前述の旧病院解体工事や既存施設改修工事、外構工事や植栽工事を行い、23年度初旬にグランドオープンする予定でいる。