国土交通省は6月3日、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う登録基幹技能者講習の自粛要請を解除した。政府の新型コロナウイルス感染症対策本部が示した「イベント開催制限の段階的緩和の目安」などを参考として、会場での感染防止対策の徹底を条件に、再開を認める。講習の自粛要請に伴う更新期限の延長(9月30日まで)は、引き続き有効とする。
登録基幹技能者講習の実施機関である専門工事業団体に自粛要請の解除を通知した。同省によると、6月中に5団体が講習を開く意向を示しているという。
各団体には、政府の対策本部がイベント主催者らに示した「イベント開催制限の段階的緩和の目安」の順守を求める。この目安では、6月18日まで人数上限100人・収容率50%以内、7月9日まで人数上限1000人・収容率50%以内などとするよう求めている。
これに加え、待合場所での密集回避、手・指の消毒、マスクの着用、室内の換気などにより、会場での感染拡大を防止する。
講習は再開するものの、緊急事態宣言の発令後に決定した9月末までの更新期限の延長は引き続き有効とする。3月6日以降に更新切れとなった登録基幹技能者は、9月30日までは講習を受講しなくても資格が有効であるとみなす。
講習の再開に当たり、土地・建設産業局の小笠原憲一建設市場整備課長は「感染拡大はどこでも起こり得るという前提に立って、緊張感をもって講習の運営に当たってもらいたい」と各団体に対策の徹底を呼び掛けている。