▲写真は挨拶する本部会長、大会の模様
宮崎地区建設業協会(本部喜好会長)と宮崎労働基準監督署、宮崎県土木施工管理技士会宮崎支部が主催する2020年度の建設業安全衛生推進大会が、6月23日に宮崎建友会館で開催された。座席間隔の確保やマスクの着用、時間短縮といった新型コロナウイルス感染防止対策を徹底し、参加者は安全意識の高揚を図った。
挨拶で本部会長は、先人の知恵や設備等の改善で現場内の安全性は向上しているが、それでも事故が発生している現状を踏まえ、「安全に関する教育や意識付けを高める必要がある」と指摘。安全衛生活動は地味な作業ではあるが、根気強く、繰り返し教育や指導を行い、労働災害防止の徹底に努めてもらうよう呼び掛けた。
宮崎労働基準監督署の福山栄隆署長は、県内建設業に於ける労働災害の発生状況を踏まえ、死亡事故の多数を占める墜落・転落災害防止対策の徹底やリスクアセスメントの実施、高年齢の労働者への配慮、新型コロナウイルス感染防止対策などを呼び掛けるとともに、時間外労働の上限規制を含む働き方改革への対応を促した。
安全講話では、宮崎労働基準監督署安全衛生課の地福竹志課長が「建設業の労働災害防止」をテーマに講演。新規入場者による労働災害が多発していることから、現場内の危険箇所やルールの周知といった安全教育の徹底を呼び掛けたほか、県内で発生した災害事例を踏まえ、発生状況や事故の要因、再発防止策などを説明した。
会員企業の事例発表では、株式会社岡﨑組の甲斐徹総務課長が、同社のBCP(事業継続計画)の取組事例を紹介。被害を最小限に食い止める「減災」に重点を置き、災害時も事業を継続させるため、具体的な行動を盛り込んだ運用マニュアルの定期的な点検や見直し、災害備蓄品の確保、防災訓練等に取り組んでいることを紹介した。
会員を代表して安全宣言を行った環境安全委員会の村上孝光委員は、人命尊重という基本理念に基づき、自主的な労働災害防止対策の推進を図り、安全衛生に対する意識の向上と体制の充実に徹底して取り組み、「死亡災害ゼロへ向かって邁進する」「交通安全に対する意識の向陽に努め、交通災害の撲滅を図る」と述べた。