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地域強靱化へハード・ソフト対策を推進 諸塚村

 諸塚村は、国の国土強靱化基本計画に基づく「諸塚村国土強靭化地域計画」を策定した。大規模な自然災害が発生した場合に致命的な被害を負わない「強さ」と、速やかに回復する「しなやかさ」を併せ持つ「強靭な地域」を構築するため、地域特性に則した取り組みを総合的かつ計画的に推進する指針と位置付ける。

 国の国土強靱化基本計画や宮崎県の国土強靭化地域計画、諸塚村の総合長期計画及び地域防災計画と連携を図りつつ、国土強靭化に関する施策を総合的・計画的に推進する。計画期間は、長期計画の前期基本計画が終了する24年度までの5年間。施策の進捗や社会経済情勢の変化等を踏まえ、必要に応じて計画を見直す。

 計画では、強さとしなやかさを持った安全・安心な地域社会の構築に向けた地域強靭化を推進するにあたり、①人命の保護が最大限図られること②村及び社会の重要な機能が致命的な障害を受けず維持されること③村民の財産及び公共施設に係る被害の最小化④迅速な復旧復興―の4つの基本目標を定めた。

 計画では、村の地域特性や災害リスクを踏まえ、最大限の人命保護や重要な機能の維持、被害の最小化、迅速な復旧復興といった4つの基本目標を設定。「起きてはならない最悪の事態」(リスクシナリオ)を回避するため、現行の防災・減災対策を整理し、施策分野ごとに取り組むべき対応方針を検討した。

 具体的には、未耐震の中央公民館の建て替え検討や住宅の耐震対策の推進、通学路の安全確保と沿道の急傾斜地の落石対策の検討、無電柱化事業の検討、老朽化が進む消火栓や防火水槽の計画的な更新・修繕、自主防災組織による地域防災力の向上、最新の情報を反映させたハザードマップの更新と周知に取り組む。

 また、要対策箇所に於ける急傾斜値崩壊対策事業や治山事業の推進、村道・林道・農道の整備と定期的な点検等の実施、避難施設における通信整備の確保、他市町村や建設業協会、関係機関等との災害時の応援協定の締結、簡易水道及び下水道施設等の長寿命化対策、食料や飲料水等の備蓄体制の構築などを行う。

 このほか、合併処理浄化槽の設置促進と適正な維持管理、国県道の改良や老朽化・防災対策の促進、国道503号の飯干トンネル開通に係る要望、バイオマスエネルギーの可能性確認と資源循環型の取り組みの検討、広域によるごみ処理の継続と次期最終処分場の検討、応急仮設住宅供給体制の充実などに取り組む。

地域計画の概要版