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作品部門に延岡駅周辺整備PJ 日本建築学会賞を決定

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▲延岡駅周辺整備PJ                       ▲パナスタ吹田

 日本建築学会(竹脇出会長)は、2020年日本建築学会賞各賞の受賞者を決めた。作品部門では、応募37作品の中から、延岡駅周辺整備プロジェクト(宮崎県)、パナソニックスタジアム吹田(大阪府)、道の駅ましこ(栃木県)の3作品が選ばれた。

 延岡駅周辺整備プロジェクトの受賞者は、デザイン監修を担当した乾久美子氏(乾久美子建築設計事務所)。複合施設「エンクロス」を、駅前ロータリーと既存駅舎の間に配置し、都市的なスケールと一人一人がたたずめる小空間を両立させている。

 講評では、「コミュティ・デザインの専門家と市民ワークショップを開催してニーズを把握した」「行政や地元関係者と合意形成を行った」「他の設計者や専門家と協働した」といったプロセスがプロジェクト全体の一体感に反映されていると評価された。

 一方、パナソニックスタジアム吹田の受賞者は、竹中工務店大阪本店設計部の大平滋彦氏ら3人。建築面積をコンパクト化するために観客席を積層し、それをピッチまで最短7mという近距離に配置したことが、劇場効果と臨場感を高めていると評価された。

 技術部門では、「気泡を用いた解体騒音低減装置の開発」で大林組、「セラミックタイル再利用技術の開発と展開」で竹中工務店、「化学的手法を用いた既製杭の施工品質検査技術の開発」で清水建設の3社から各4人を表彰。

 このほか、論文部門で丹羽直幹氏(鹿島)の「建築構造物における油圧技術の活用による制震構造に関する一連の研究」など9件、業績部門で港区立郷土歴史館等複合施設「ゆかしの杜」における保存活用事業(東京都港区、日本設計、大成建設一級建築士事務所、香山壽夫建築研究所、JR東日本建築設計)など2件を選定した。