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週休2日交代工事を導入、補正係数を改正 農水省

 農林水産省は、2020年度から適用する土地改良事業等請負工事積算基準の主な改正内容をまとめ、各地方農政局に通知した。週末にやむを得ず作業が発生する工事などを対象とした「週休2日交替制モデル工事」を新規に導入。また、週休2日制の促進に向けて現場閉所の状況に応じた労務費や機械経費、共通仮設費率、現場管理費率の補正係数を改正する。

 週休2日交替制工事では、先行する国土交通省の試行に準じた形を想定。国交省では、技術者や技能者が交代することで4週6休以上の現場閉所を実現できた場合に平均休日数に応じて経費を補正している。

 この他、積算基準の主な改正内容を見ると、労災補償に必要な保険料を予定価格に反映することが改正品確法で法定化されたことを踏まえ、土木工事の全工種区分で現場管理費率を見直す。

 また、工種区分のうち「農道工事」と「河川及び排水路工事」を廃止。「舗装工事」と「道路改良工事」、「河川工事」を新設する。

 新たな補正係数として、施工箇所が中山間地域の工事▽現道上の工事のうち、特に一般交通の影響を受ける「舗装工事」▽ICT施工の出来高管理やデータ納品に必要な費用の補正係数―などを設定する。

 農家との調整など周辺への配慮や、現場労働者の作業環境改善に充てる「現場環境改善費」も導入する。

 時間的な制約が大きく、通常の作業時間を確保できない工事などを対象とした積算方法も新たに整備する。

 さらに、緊急対応などで法定休日に作業を行う場合、労務単価に休日割増を追加する。

 天候要因など受注者に責任がない工期の延期や、工事の一時中止を行った際の、現場維持に必要な費用の積算方法も設定する。

 4月までに改めて詳細を通知する。入札受付が3月2日以降の工事については、新たな基準に基づく請負代金などの変更を協議できる。