西都市は、市が管理する橋梁及び横断歩道橋の長寿命化と維持管理コストの最適化等を目的に、これまでの点検結果を踏まえた長寿命化修繕計画の見直しと個別施設計画の策定を行った。従来の対症療法的な修繕及び架け替えから、予防的な修繕及び架け替えに政策の転換を図り、事業費の平準化やライフサイクルコストの縮減を図る。
現在、市が管理する橋長2m以上の橋梁は370橋。2014年度の道路法改正に伴い、5年に1度の点検と健全性の診断が管理者に義務付けられたことを踏まえ、市は14年度から近接目視による定期点検を実施。その結果を踏まえ、従前の長寿命化修繕計画を見直し、個別施設計画を策定した。計画期間は20年度から10年間。
点検結果に基づく4段階の健全度評価では、構造物の機能に支障が生じていない「健全」が292橋(79%)、機能に支障は生じていないが、予防保全の観点から措置を講ずることが望ましい「予防保全段階」が72橋(19%)、機能に支障が生じる可能性があり、早期に措置を講ずべき「早期措置段階」が6橋(2%)となった。
早期措置段階と診断された6橋のうち、桑原寺ノ馬場線の桑原2号橋と桑原上園線の桑原1号橋は対策を実施済み。囲瀬川線の牛掛橋(橋長52m)は23年度までに架け替えを行い、瓢丹渕樅木尾2号線の瓢丹渕橋(橋長15.1m)、茶屋元彦三郎線の彦三郎橋(橋長8.8m)、上鶴線の上鶴橋(橋長90m)は補強を行う予定でいる。
これと合わせて、全ての橋長で2巡目の定期点検を年次的に実施。点検結果を踏まえ、次回の点検・診断や修繕・更新、更新の機会を捉えた機能転換・用途変更、複合化、集約化、廃止・撤去、耐震化等の必要な対策について、講じる措置の内容や実施時期を整理する。実施した対策の実績等を踏まえ、長寿命化修繕計画の見直しを行う。
西都市の「橋梁・横断歩道橋長寿命化修繕計画(個別施設計画)」はホームページで確認できる。