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附帯施設含む総面積は7千㎡超 日南市新庁舎基本設計案

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▲新庁舎の外観、内観イメージ(HPより)

 新庁舎の建設計画を進めている日南市は、山下設計・岩切設計JVが担当している基本設計案をまとめ、ホームページで公開した。現時点での新庁舎の規模は、RC造一部PC造、地上3階建(塔屋1階)、附帯建物を含む延床面積の合計は7220m2。災害発生時に防災拠点として機能するよう、新庁舎には免震構造を採用する予定でいる。

 新庁舎の設計に際しては、市民サービスや防災の拠点としての役割を果たす「シビックセンター」としての魅力を高め、つながりの拠点となる庁舎を目指すとともに、将来の行政需要に的確に対応でき、ゆとりや弾力性、更には職員が働きやすい環境にも配慮しつつ、機能性と効率性に優れた使い勝手の良い庁舎を計画する。

 また、自然エネルギーなどの導入に取り組み、自然との共生を図り、中心市街地に於ける地域の核となる環境配慮型庁舎を目指す。

 こういった設計目標を実現するため、①市民サービスを効果的・効率的に提供する調査②人と環境にやさしい庁舎③安全・安心で災害に強い庁舎④まちづくりの拠点となる庁舎⑤経済性と柔軟性に優れた庁舎―の基本方針を定め、各分野の具体的な視点を踏まえた配置計画や平面計画、防災計画などをまとめた。

 計画では、既存の本館及び議会棟を解体後、保健福祉総合センターの東側に新庁舎や駐車場、緑地等を整備する。新庁舎の規模は、RC造一部PC造(議場屋根)、地上3階建(塔屋1階)、延床面積は6340m2。車寄せ庇棟や車いす駐車場上屋、車庫棟、多目的室、渡り廊下といった附帯建物の総面積は880m2を見込む。

 建設予定地の地質調査の結果等を踏まえ、新庁舎には免震構造を採用する方針。官庁施設の総合耐震計画基準を踏まえ、新庁舎の耐震安全性の分類は、構造体をⅠ類、建築費構造部材をA類、建築設備を甲類とする。1階に執務室等、2階に市長等エリアと執務室等、3階に議会機能と執務室等を配置する階層構成とする。

 配置計画によると、敷地の有効活用を図るコンパクトな建物配置とし、慢性化している来庁者用駐車場の不足の解消に努める。また、既存の本庁舎別館及びふれあい健やかセンターとの一体的な利用を考慮し、ふれあい健やかセンターは1階部分を、本庁舎別館は2階部分を新庁舎と渡り廊下でつなげる。

 新庁舎と前面道路、車寄せ及び駐車場をつなぐ屋根付き屋外歩廊を設けるとともに、新庁舎外部東側には、思いやり駐車場を設置し、新庁舎まで屋根を設ける。正面玄関には、東京オリンピック・パラリンピック選手村内ビレッジプラザに使用された飫肥杉材を再利用した多目的室(木造120m2程度)を設置も計画する。

 基本計画で示した事業スケジュールでは、19~20年度に新庁舎の基本・実施設計を進めると同時に、20年度に既存の本館及び議会棟の解体を行う方針。21~22年度に新庁舎の建設工事、22年度に外構工事を行い、22年度の工事完了を目指している。

 新庁舎建設基本設計案の概要版はホームページなどで公開し、3月19日まで意見を募集する。なお、3月10日~12日に開催を予定していた市民説明会は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため中止する。