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新たな観光交流拠点を整備 西米良村の20年度当初予算

 西米良村は、一般会計予算額を25億7215万円とする2020年度当初予算を決定した。一般会計は前年度比で3億8541万円(13.0%)の減額となる。一般会計のうち、公共事業費等を含む投資的経費は約6億1700万円(同44.6%減)。主な建設関連事業では、新たな観光交流拠点の整備やインフラ整備の推進などに係る費用を盛り込んだ。

 20年度の施策では、就学・就業環境の充実や改善、若者の村内定着やUIJターンの促進等に努めつつ、経済や産業の活性化、地域生活を支える人財の育成・確保、未来を担う子どもたちの育成に取り組み、インフラ更新問題、ICTを活用した農林業の取り組みにも対応し、次世代につなぐ人づくり・村づくりの推進を図る。

 また、豊富な自然や食材、伝統文化等、本村の多彩な地域の魅力を県内外に向けて発信し、交流人口の拡大や地域と継続的なつながりを持つ関係人口の創出を図るとともに、受入態勢の強化等による移住・定住の促進に一層努める。多様化する旅行ニーズへの的確な対応や受入環境の整備充実に努め、観光・交流の拡大等に繋げる。

 これを踏まえた一般会計予算額は25億7215万円で、前年度比3億8541万円(13.0%)の減額となった。このほか、▽国民健康保険▽介護保険▽後期高齢者医療事業▽診療所▽簡易水道▽下水道―で構成する特別会計に総額8億4473万円を計上し、予算全体の規模は34億1689万円(同10.1%減)となる。

 一般会計を性質別に見ると、普通建設事業費と災害復旧事業費で構成する投資的経費は約6億1700万円。前年度に予算を計上した認定こども園整備事業やデジタル防災行政無線整備事業が皆減または減額となったため、前年度比で約4億9700万円(同44.6%)の大幅減となった。このほか、人件費等の義務的経費には約8億3500万円、一般行政経費に約11億2000万円を充てる。

 主な建設関連事業では、新たな観光交流拠点の整備に7263万円、林道橋梁長寿命化測量設計に3300万円、村道路網維持管理事業に1025万円、村道橋梁長寿命化修繕事業に5000万円、防災・減災対策と国土強靭化への対応に229万円、デジタル防災行政無線の整備等に8970万円を充てる。

■主要事業概要

 西米良村の20年度当初予算における主な取り組みは次のとおり(関係分のみ、数字は事業費、単位=千円)。
▽(新)産業のICT化成長戦略
      3,181
 人口減少対策に対応したICTを活用した新たな農林業(スマート農林業)を推進し、村の特産品であるゆずの生産振興を図り、条件の良いゆず園を次世代に繋げていくため、作業受託組織の育成や改植等の基盤整備を支援する。
▽新たな観光交流拠点の整備
     72,633
 宿泊施設を核とした村の活性化促進とインバウンド対応として、双子キャンプ場の再編を行い「カリコボーズの宿」づくりを進める。
▽地域の情報発信
     28,213
 地域の魅力ある観光資源を生かした全村的な観光地づくりを推進するため、「米良バイト」の積極的アピールや活用、インバウンド対策に係る施設整備やPRを実施する。
▽必要不可欠なインフラ(道路・橋梁等)整備の推進
 村民生活や経済を支える強靭な基盤を構築するとともに、安心安全な道路橋梁整備、災害に強い村づくりを実現する。20年度は、林道橋梁長寿命化測量設計(33,000千円)、村道路網維持管理事業(10,250千円)、村道単独改良工事(3,000千円)、村道橋梁長寿命化修繕事業(50,000千円)など、計画的な保全・更新や維持管理を通じて、安全性の確保と長寿命化を図る。
▽消防活動用備品の点検更新
      6,195
 消防団活動の安全性を高めるとともに、地域防災力の充実強化を図るため、各種備品を整備し、新たに本部小型ポンプを更新配備する。
▽(新)防災・減災対策と国土強靭化への対応
      2,292
新地域防災計画と諸計画等の関連性の確認や、各課・消防等との調整を進めながら、計画の適正な管理運用を行い、安心安全な住民生活を確保する。また、新ハザードマップの活用の周知徹底を行う。
▽デジタル防災行政無線の整備等
     89,707
 災害発生時等に迅速に情報伝達を行うため、防災行政無線をデジタル化するとともに、戸別受信機能を持つ次期ホイホイラインに順次更新する。

 =おわり=