えびの市は、一般会計予算額を139億2500万円とする2020年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度比で9億4204万円(7.3%)の増額となる。一般会計のうち、公共事業費等を含む投資的経費は22億4975万円。都市計画道路事業(宮崎水俣線)や永山運動公園整備事業に係る費用を盛り込み、同28.6%の増額となった。
市制施行50周年や産業団地の造成完了という節目を迎える中、将来を展望できるよう、様々な課題を克服し、未来へつなぐまちづくりを進めるため、事業量や成果指標等の進捗と達成状況を常に意識する。また、後年度の財政負担を考慮しつつ、最小の経費で最大の効果を得られるよう、重点施策事業及び各種施策を着実に推進する。
一般会計予算額は139億2500万円で、前年度比9億4204万円(7.3%)の増額。国民健康保険や後期高齢者医療、介護保険、産業団地整備事業の特別会計に総額78億3106万円、水道事業会計に6億1040万円、病院事業会計に11億0993万円を計上し、予算全体の規模は234億7640万円(同8.4%増)となる。
一般会計を性質別に見ると、公共事業等を含む投資的経費は22億4975万円で、同5億0060万円(28.6%)の増額となった。投資的経費の内訳は、普通建設事業費が21億0268万円(補助10億3903万円、単独10億6364万円)で同36.4%増、災害復旧事業費が1億4707万円で同29.2%減。
主な建設関連事業と予算額は、建設産業技術者等資格取得支援事業に100万円、庁舎屋外エレベーター設置事業に4329万円、国営土地改良事業負担金に3億4671万円、橋梁修繕事業に1億3805万円、都市計画道路事業(宮崎水俣線)に2億3863万円、永山運動公園整備事業に1億8585万円など。
■主要事業概要
えびの市の20年度当初予算案における主な事業の概要は次のとおり(関係分のみ、数字は事業費、単位=千円)。
▽(新)建設産業技術者等資格取得支援事業
1,000
市内建設業者の育成のため、資格取得に係る費用の一部を助成する。
▽(新)庁舎屋外エレベーター設置事業
43,293
市民が利用しやすい環境づくりのため、本庁屋外エレベーターを新たに設置する。
▽(新)第6次えびの市総合計画策定事業
7,733
第6次えびの市総合計画を策定する。
▽移住者住宅取得支援事業
6,000
移住者がえびの市内に住宅を取得した場合に支援金を交付する。
▽(新)移住支援金事業
3,000
一定の条件を満たす東京圏または県外からの移住者に対して支援金を交付する。
▽えびの市心のふるさと基金積立金
450,000
えびの市の発展を応援する人々からの寄附金を積み立てる。
▽(新)国際交流センター玄関屋根修繕事業
3,957
国際交流センター玄関の陸屋根修繕工事を実施する。
▽(新)子ども・子育て支援整備補助事業
20,142
上江小学校児童クラブ施設の建て替えを行う事業主に対して費用の一部を補助する。
▽低コスト農業確立対策機械導入補助事業
7,500
集落営農組織(法人)が整備する共同利用機械等の導入に係る経費の一部を補助する。
▽鳥獣被害防止総合対策補助事業
16,964
農作物に対する鳥獣被害防止のため、ワイヤーメッシュ柵などの設置に要する経費を補助する。
▽硫黄山対策費(畜産農政課)
19,282
硫黄山噴火に伴い、一部の水田では水稲作付ができない状況が続いているため、農業経営継続のための支援対策を講じる。
▽意欲のある畜産担い手支援対策事業
5,000
規模拡大による所得向上を志向する意欲のある担い手の施設整備を支援する。
▽(新)ほ場整備事業負担金
1,000
東原田地区県営ほ場整備事業の実施のための県営事業負担金。
▽(新)国営土地改良事業負担金
346,713
国営かんがい排水事業西諸(二期)地区に係る地元負担金。
▽県営農業水路等長寿命化・防災減災事業負担金
16,500
硫黄山噴火に伴う代替水源確保等対策事業に係る県営事業負担金。
▽(新)土地改良施設機能保全補助事業
1,000
土地改良施設の経年劣化等による機能低下について、復旧に要する経費の一部を補助する。
▽団体営農業水路等長寿命化・防災減災事業
15,000
老朽化した農業用水利施設を改修することにより、施設の長寿命化、防災対策及び維持管理の労力軽減を図る。
▽(新)基盤整備対策事業
8,321
市内要望地区や硫黄山噴火の影響を受けた地区で、水田ほ場整備事業を推進する。
▽スマート農業推進事業
6,000
労働力不足への対応や生産性の向上等を図るため、ICTやロボット技術等を活用したスマート農業を推進する。
▽新規就農総合支援事業
32,087
就農時の経営安定や規模拡大を支援することにより、新規就農業や農業後継者を育成・確保する。
▽(新)森林環境譲与税使途事業
20,808
森林環境譲与税の創設により、間伐や人材育成、担い手確保、木材利用の促進や普及啓発等の森林整備を促進する。
▽小規模事業者持続化支援事業
10,000
市内商工業者の活性化を図るため、店舗等の改修・改築や設備等の改修・購入、販路拡大に要する経費の一部を補助する。
▽企業立地対策事業
35,802
えびの市への企業立地を図り、雇用の創出、労働者の移住定住を促進する。
▽(新)観光Wi-Fi整備事業
5,269
観光Wi-Fi無線アクセス装置を足湯の駅えびの高原に設置するとともに、えびの高原キャンプ村におけるエリア強化整備を行う。
▽(新)キャンプ村浴場施設改修設計委託事業
2,449
えびの高原キャンプ村浴場施設の改修設計を委託する。
▽(新)えびの高原施設管理事業
120,746
「足湯の駅えびの高原」及び「りんどう」の維持補修や施設整備を行う。
▽橋梁修繕事業
138,058
橋梁の長寿命化のため、麓橋の修繕工事、下真幸橋の調査設計及び5年に1度の2巡目の点検を実施する。
▽(新)自然災害防止急傾斜地崩壊対策事業
11,185
土砂災害特別警戒区域に指定された亀沢地区における急傾斜地の対策を実施する。
▽都市計画道路事業(宮崎水俣線)
238,639
宮崎水俣線の改良工事及び加久藤橋の旧橋撤去を行う。
▽小型ポンプ付積載車更新事業
15,463
消防団の安全・円滑な活動のため、小型ポンプ付積載車2台を更新する。
▽(新)自主防災組織活動支援補助事業
1,400
地域の防災力強化のため、自主防災組織の資機材整備に対して補助する。
▽(新)飯野中学校プール改修事業
24,204
特定防衛施設周辺整備調整交付金を活用し、老朽化した飯野中学校のプール改修を行う。
▽永山運動公園整備事業
185,859
市民が利用しやすい運動公園としての活用を図るため、20年度は既存部分の施設工事及び拡張部分の実施設計を行う。
=おわり=