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10年間で113箇所の対策実施 宮崎県TN長寿命化修繕計画

 トンネルの効率的かつ効果的な維持管理を実施するため、宮崎県は2014~18年度に実施した法定点検の結果を反映した「宮崎県トンネル長寿命化修繕計画(更新)」を策定した。点検結果に基づく健全度判定区分で区分Ⅲ及びⅡaと判定された113箇所のトンネルに於いて、今後10年間のうちに対策を講じる予定でいる。

 20年3月時点で県が管理するトンネルは126箇所(総延長52㎞)。このうち、建設後50年以上が経過したトンネルが26箇所(約24%)を占め、20年後には現在の2倍以上の57箇所(全体の約45%)に達するなど、今後、急速にトンネルの老朽化が進んでいく状況にある。

 効率的かつ効果的なトンネルの維持管理を推進するため、県は14年度に策定したトンネル長寿命化修繕計画に基づき、継続的な老朽化対策を実施。計画策定から5年が経過したことや、全てのトンネルで近接目視による点検が完了したことを踏まえ、前計画を更新した。

 更新計画では、法定点検の結果を踏まえ、措置を必要としない区分Ⅰから、緊急に対策を講じる必要がある区分Ⅳまでの5段階(区分Ⅱはaとbに分割)でトンネルの健全性を評価。その結果、早期に措置を講じる必要がある区分Ⅲが67箇所(53%)、予防保全の観点から計画的に監視を必要とする区分Ⅱaが46箇所(37%)となった。

 県は、区分Ⅲと区分Ⅱaに判定された113箇所のトンネルで、今後10年間のうちに補修や補強といった対策を講じる予定でいる。トンネルの健全度や変状の種類、重要度を踏まえて優先度を決定し、補修及び補強に係る調査・設計・工事を進め、トンネルの長寿命化とライフサイクルコストの最小化、必要予算の平準化を図る。

宮崎県トンネル長寿命化修繕計画