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新労務単価を適用、適切な賃金水準の確保を 国交省

 国土交通省は2月14日、技能労働者への適切な賃金支払いを求める通知を都道府県・政令市、建設業団体、民間発注者団体に送付した。改正品確法の基本理念で、市場における労務の取引価格や保険料を反映した適正な請負代金で契約することが求められたことを踏まえ、改定した公共工事設計労務単価を適用し、技能労働者の賃金水準を適切に確保するよう要請した。

 この通知は、毎年度の労務単価の改定に合わせ、公共工事、民間工事の発注者や建設業団体に土地・建設産業局長名で送付するもの。今回の通知では技能労働者の賃金が上昇していることを認めつつ、製造業と比べて依然として低い水準にあるとして、継続的な賃金の引き上げを求めた。

 具体的には、保険料や市場における労務の取引価格を支払い、技能労働者の処遇改善を図ることが改正品確法の基本理念と発注者責務に位置付けられたことを強調。これを踏まえ、14日に決定した労務単価の早期活用、法定福利費の事業主負担分の予定価格への反映を発注者に求めた。

 適正な工期設定に伴う必要経費を確保することも要請。技能労働者の週休2日を確保できる適正な工期を設定するため、法定福利費と建設業退職金共済制度の事業主負担分などの必要経費にしわ寄せが生じないよう、共通仮設費と現場管理費を適正に確保するよう求めた。