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県産材利用促進へ取組推進 みやざき木づかい県民会議

      

▲写真は会議の模様

 本県林業及び木材産業の活性化や県産材の利用促進に取り組む「みやざき木づかい県民会議」(河野俊嗣会長=宮崎県知事)は、12月22日に県庁で2020年度の総会を開催した。県産材の利用や普及啓発に功績のあった7者に感謝状を贈ったほか、みやざきWOOD・LOVEキャンペーンの取組成果などを報告した。

 みやざき木づかい県民会議は、木材の良さや利用に対する県民の理解を深めるとともに、県産材の地産地消の取り組みを官民一体で進めるため、国や県、市町村、関係団体、企業等で組織。建設関連団体では、宮崎県建設業協会や宮崎県建築協会、宮崎県建築業協会、宮崎県建築士会、宮崎県建築士事務所協会らが参加している。

 挨拶で河野会長は、政府が掲げる「2050年カーボンニュートラル宣言」に言及し、県として森林整備を進めていく必要性を強調。会議のテーマでもある「木を育て、使い、植える」といった一連の取り組みが、大きな目標の達成に貢献することを踏まえ、今後も関係機関と協力しながら更に前進していく考えを示した。

 贈呈式では、県産材利用に顕著な功績があった▽椎葉中央保育所▽椎葉村交流拠点施設「Katerie」▽ちゃいるどべーす・IDEKITA▽西都ふたば幼稚園▽有限会社河野俊郎酒店―の5者、県産材の普及・啓発に貢献した県立宮崎工業高等学校と宮崎大学工学部ものづくり教育実践センターの2者に感謝状が贈られた。

 事例発表では、椎葉中央保育所と椎葉村交流拠点施設の実施設計を担当した尾前設計合同会社の尾前一日出代表が両施設の特徴を説明。設計に際して、人とのつながりを大切にし、木材をバランス良く活用したことや、多様なスケッチの中から、実際に施設に設置する木製の遊具を選んでもらったことなどを説明した。

 一方、宮崎工業高校のインテリア科の生徒は、校内外で取り組んでいる木育活動について発表。木に関するイベントへの参加や林業・製材企業の視察のほか、コロナ禍に於ける新しい生活様式を模索する中で、デザインワークショップを開催し、木製のマスクケースや買い物かご用の取っ手などを製作したことを紹介した。

 総会では、県の総合計画審議会委員や環境保全アドバイザーを務める難波裕扶子氏が「私がかわる 未来もかわる~SDGs視点から考えるきづかい運動~」と題して、SDGsや木育などについて講演。また、県産材の良さを多くの人に知ってもらうWOOD・LOVEキャンペーンの取組成果について報告があった。