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技術移転型JVなどテーマに県と意見交換 建コン協九州支部

      

▲写真は挨拶する福島支部長、境課長、会議の模様

 一般社団法人建設コンサルタンツ協会九州支部(福島宏治支部長)は、12月18日に宮崎市内で宮崎県との意見交換会を行った。会合では、宮崎県に対する個別提案のほか、全国的な課題である▽担い手の確保・育成のための環境整備▽技術力による選定▽品質の確保・向上―をテーマに、それぞれの立場から意見を交わした。

 九州支部と自治体との意見交換は、九州・沖縄各県及び政令市で行っているもの。今年度の意見交換会には、宮崎県から県土整備部技術企画課の境光郎課長をはじめとする幹部職員らが出席。九州支部からは、福島支部長や田中清副支部長をはじめとする理事及び対外活動委員のほか、県内に本店を置く地元会員が出席した。

 挨拶で福島支部長は、国民生活を支える公共土木関連従事者である建設コンサル事業者が、全国的な統一課題として取り組んでいる項目に加え、地元からの要望をテーマとして取り上げることを説明。地域の社会資本を支える企業の確保に向けて、「入札制度や担い手確保・育成に繋がる施策について意見を交わしたい」と述べた。

 技術企画課の境課長は、コロナ禍に於いても、公共事業が住民の安全・安心の確保や経済の下支えなど重要な役割を担っていることを強調。改正品確法の趣旨を踏まえ、働き方改革の推進や多様な入札契約方式の活用などに取り組む考えを示し、「様々な意見をいただきながら、適正な公共事業の執行に努めていきたい」と述べた。

 意見交換では、協会がこれまで県に対して提案・要望を続けていた技術移転型の設計JV方式について、県が20年度から試行を開始したことを大きな成果として取り上げるとともに、対象件数の拡大などを求めた。これに対して県は、今年度の試行の結果を踏まえて、次年度以降のあり方を検討する考えを示した。

 また、若手・女性技術者といった担い手の確保及び育成や、技術者のモチベーションアップに繋がる表彰制度の導入も要望。入札参加資格の業務実績に関して、国土交通省では管理技術者と担当技術者を対象とし、若手技術者が活躍しやすい環境を整えていることを例に、県もこれに合わせた実績としてもらうよう求めた。