都農町は、将来的なまちづくりの指針と位置付ける「都市計画マスタープラン案」をまとめた。1998年の初回マスタープラン策定から概ね20年が経過しているため、近年の社会情勢等を踏まえ、都市計画区域を対象に、概ね20年後の2040年を目標年次とする第2回目の都市計画マスタープランを策定する。
まちづくりのテーマには「歴史・文化・自然 豊富な資源を活用し みんなでつくる新しいつの」を設定。町が有する歴史・文化・自然と従来の取り組みを継承し、その魅力を高めるとともに、町の課題を解決するため、①持続可能な都市構造の構築②強い産業・新たな産業の構築③安全・安心な居住環境の構築―を目標とする。
目標の実現に向けて、土地利用のゾーニングや都市拠点、都市軸といった都市の骨格を形成する項目を整理。これを踏まえ、土地利用の方針や道路・交通施設の整備方針、公共公益施設の整備方針、自然環境・都市環境形成の方針、都市景観形成の方針、市街地整備の方針、災害に強いまちづくりの方針を定める。
土地利用に関しては、市街地部における良質な住環境づくりや賑わいのある近隣商業ゾーンの形成、観光拠点や宿泊施設等の整備、国道10号を対象とした沿道サービス施設の立地誘導、老朽化が著しい公共施設の中心部への移転・新築、(仮称)総合保健福祉センターの整備、田園集落及び漁村集落の環境改善などに取り組む。
道路・交通施設に関しては、都市の将来像を見据えた都市計画道路の見直しや安全・快適で利便性の高い幹線道路網の確立、日常生活の利便性の確保や災害・緊急時を想定した生活道路の整備、利便性の高い駐車場・駐輪場の整備、交通弱者に対する安全・快適でバリアフリーな交通環境の整備などを推進する。
公共公益施設に関しては、上下水道供給処理施設及び排水施設等の維持増強や老朽化した公営住宅・学校施設の改善、新たなライフスタイルに対応した公営住宅の建設、生涯学習活動拠点やスポーツ施設の整備・充実などを推進する。また、土地利用計画に基づく良好な自然環境の保護や美しい都市環境の形成に努める。
このほか、災害に強いまちづくりとして、道路・公園等の公共施設を防災上の観点から見直し、適正な改善を実施するとともに、急傾斜危険箇所の整備や移転事業の実施、自然災害防止のための河川・海岸等の護岸及び築堤工事、コミュニティ防災組織や広域防災体制の確立、地域防災計画に基づく調査・整備を推進する。