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林業発展へ県産材利用促進、条例案要綱を策定 宮崎県

 宮崎県は、県産木材の利用促進を図り、林業の持続的発展を実現するため、「宮崎県木材利用促進条例案要綱」を策定した。県土面積の約4分の3が森林であり、全国に先駆けて森林資源が充実している本県において、県産木材の利用促進を通じて、林業の成長産業化による地方創生の実現と持続可能な循環型社会の構築を目指す。

 条例では、県産木材の利用促進に関する基本理念を定め、県の責務並びに森林所有者、林業事業者等及び県民の役割を明らかにするとともに、施策の基本事項を定める。

 基本理念には、適正な生産流通過程を経た木材の安定供給や、森林の伐採・利用・植林・育林の計画的な実施、森林の有する多面的機能の効果的かつ持続的な発揮などを掲げ、これに基づく県の責務として、長期的展望に立った県産木材の利用促進に関する施策の策定と実施、関係事業者の意欲の伸長、関係機関との連携を挙げる。

 森林所有者に対しては、自らの所有する森林を適切に経営管理するとともに、県や市町村が実施する施策に協力するよう努めてもらう。事業者に対しては、自らの事業活動等に関して県産木材が循環的かつ効率的に利用されるよう努めてもらい、県民に対しては、県産木材その他の森林資源を積極的に利用してもらうよう求める。

 施策の基本事項に関しては、▽合法県産木材の流通促進▽安定的な原木供給体制の整備▽競争力のある木材産業の構築▽環境及び社会経済に配慮した効率的な森林経営の推進―について必要な施策を講じるとともに、宮崎県水と緑の森林づくり条例(2006年施行)で講じられる措置と相まって、効果的にこれを行うよう努めるとした。

 条例案要綱はホームページや県民情報センター、各県政相談室等で公開し、21年1月13日まで郵送・FAX・電子メールで意見を募集する。意見の提出先は、宮崎県議会事務局政策調査課。