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修学旅行で東九州道の建設現場を見学 宮崎河川国道事務所

      

▲写真は見学会の模様

 国土交通省九州地方整備局宮崎河川国道事務所は12月14日、事業中の東九州自動車道・清武JCT~日南北郷ICの建設現場で、宮崎市立生目小学校の生徒を対象とした現場見学会を開催した。同校の6年生が修学旅行の一環として現場を訪ね、東九州自動車道の整備効果や道路・橋梁・トンネルを造る工程などを学んだ。

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受けて、県内の公立学校の多くが修学旅行の行き先を変更するなど対応に追われている。今回の現場見学会は、宮崎県教育委員会からの要請を受けた宮崎河川国道事務所が、子ども達に建設業の魅力を知ってもらおうと、施工業者の協力のもと、事業中の東九州道の現場で開催した。

 当日は密を避けるため、3つのブロックに分かれて生徒が現場を見学。東九州道の概要説明では、計画から測量・調査・設計、用地取得、地元説明、施工、完成に至るプロセスのほか、清武JCT~日南北郷ICが完成することで移動時間が大幅に短縮され、防災・観光・経済の面でも大きな効果があることを説明した。

 また、上部工の施工が進む寺山一号橋では、工場で加工した鉄骨を現地に搬入して組み立て、型枠にコンクリートを流し込んで橋梁を造っていることを説明。「たいへんな作業だと思った」と感想を述べた生徒に対し、宮崎河川国道事務所の担当者は「大変なことも多いが、完成した時にはその何十倍も嬉しい」と答えた。

 一方、本体工が既に完成している寺山第二トンネルでは、現地の地層の特徴や工事期間・工事費などを説明。はじめにトンネルの入口を造り、機械を使って内部を掘削した後、掘削部分の変形を防ぐために支保工を行っていることを紹介した。説明を聞いた生徒は「トンネルの形を順番に造っていて凄い」と感想を述べた。

 見学を終えた生徒の代表は、「道路を造るために多くの人達が働いていることが分かった。これからは感謝の気持ちを持って道路を使っていきたい」とお礼の言葉を述べた。宮崎河川国道事務所総括地域防災調整官の平原由夫氏は、「将来、子ども達が建設業を目指したいと思う一つのきっかけになれば」と期待を込めた。