宮崎県は、2021年度から10年間を計画期間とする「第六次水産業・漁村振興長期計画」の素案をまとめた。生産環境の技術革新と多様化、経営体の高収益化と流通改革、水産資源の持続可能な利用管理、生産・流通基盤の強化の4つのひなた魚(イオ)ベーションを推進し、本県水産業の更なる成長産業化を目指す。
素案では、多様な人材の確保、新たな生産環境の創出や流通・構造改革、競争力の高い法人経営体による漁村経済の活性化を成長のサイクルとして循環させることを目指すべき将来像に掲げるとともに、将来像の実現に向けて、水産資源の最適な利用管理や環境保全への対応、成長産業化を支える漁村の基盤強化を推進する。
21~25年度までの5年間の基本計画では、漁場利用の最適化や多様な人材の確保・育成、スマート化による生産・流通構造の改革、高収益型漁業の促進、成長産業化を担う漁業経営体の育成、水産資源の利用管理の最適化、内水面の生態系保全の推進、地球環境に優しい漁業の推進(SDGs)などに取り組む。
成長産業化を支える漁村の基盤強化では、漁港の防災・減災対策として6漁港で地震・津波対策を完了させるとともに、漁業の成長を支える漁協の機能基盤強化、新たな生産・流通基盤強化施設による成長促進を図る。漁村・内水面の多面的機能を発揮させるため、漁港施設の老朽化対策や漁業所得の向上に取り組む。
素案は宮崎県のホームページ等で公開し、21年1月6日まで郵送・FAX・電子メールで意見を募集する。意見の提出先及び問い合わせ先は、宮崎県農政水産部水産政策課。
《長期計画の素案の概要》