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感染症対策で整備メニュー追加 県立宮崎病院再整備

 宮崎県病院局は、県立宮崎病院再整備の進捗状況と感染症対策に係る追加整備の概要を明らかにした。新病院の工事進捗率は、建築主体工事で42.5%、その他設備工事を加えた全体で29.0%。新型コロナウイルス感染症の対応状況を踏まえ、新病院や研修棟(現精神医療センター)に感染症対策のための設備等を整備する。

 再整備の全体計画は、現在地の敷地北側のエリアにS造8階建延べ4万7582m2の新病院(病床数490床)、東側のエリアにS造4階建の立体駐車場(駐車台数297台)を整備するほか、既存の付属棟や精神医療センター、倉庫等を改修して活用するもの。立体駐車場は既に供用を開始し、現在は新病院の建設工事が進む。

 新病院は現在、最上階までの鉄骨の建方がほぼ完了。外部では外壁工事や建具設置工事、内部では床の配筋・コンクリート工事や間仕切壁の設置工事のほか、電気や給排水衛生、空調等の配管工事を行っている。今年10月末時点の進捗率は、建築主体工事が42.5%、その他設備工事を加えた全体が29.0%となっている。

 一方で、現在の精神医療センター(RC造2階建延べ3748m2)の機能は新病院の4階に移転。県下の医療従事者のための研修施設として、その機能が十分に発揮できるよう施設を改修し、大中小の研修スペースや多目的スペース、宿泊スペースを整備するとともに、一部を第一種感染症対応施設として整備する。

 また、看護学生や委託業者の控室、宮崎市が運営する夜間急病センター小児科等を配置している既存の付属棟(RC造3階建延べ1632m2)に関しては、夜間急病センター小児科の機能を残し、その他のスペースを院内保育施設や職員仮眠室等に改修する。

 このほか、新型コロナウイルス感染症の対応状況を踏まえ、新たに感染症対策の整備を追加する。新病院には、第二種感染症病床のある区画にに扉やパーティションの設置が可能な設備を整備。大規模災害時や感染拡大時に診療機能に転用できるよう、研修棟(現精神医療センター)には医療設備や通信設備等を整備する。

 再編整備に係る今後の主な事業スケジュールでは、21年6月に付属棟の改修工事、21年10月に精神医療センターの改修工事にそれぞれ着手する見通し。22年1月の新病院開院後、22年2月から現病院の解体工事や外構工事等に着手する。計画では23年3月までに整備を完了させ、23年4月にグランドオープンする。