宮崎県は、2020年11月定例議会に提出する補正予算案の概要を発表した。新型コロナウイルス感染症対策や国庫補助決定、その他の必要経費について措置する。補正額は、一般会計が99億2192万円、特別会計が3億5800万円、公営企業会計が1億3961万。補正後の一般会計総額は7029億4155万円となる。
11月補正予算案のうち、新型コロナウイルス感染症対策には76億円を計上。冬に向けた新型コロナウイルス感染症対策のため、検査・医療提供体制の充実を図る「新型コロナウイルス緊急対策事業」に61億6721万円、保険薬局従事者慰労金交付事業に1億5128万円、「みやざき学び旅」促進事業に7413万円を充てる。
このうち、新型コロナウイルス緊急対策事業では、PCR検査等の保険適用に伴う自己負担分の公費負担、PCR検査等を実施する医療機関への検査機器購入支援、患者の受入体制を確保するために病床確保した医療機関への支援、患者の治療にあたる医療従事者への特別手当を支給する医療機関への支援などを行う。
コロナ対策以外では、ICTを活用した妊産婦モニタリングシステムの運営を支援する「周産期医療ネットワーク運営支援事業」に7825万円、農場の防疫を強化・充実させるため、防鳥ネットの設置を支援する「家畜防疫対策事業」に1億7498万円、宮崎海洋高等学校進洋丸代船建造事業に7億5528万円を補正する。
公共事業関係では、環境森林部が所管する緊急治山事業及び自然公園等整備事業に3億2048万円、農政水産部が所管する公共畜産環境総合整備事業に1582万円、県土整備部が所管する公共災害関連河川等事業及び災害関連緊急砂防等事業に8億6600万円、教育委員会が所管する文教施設災害復旧事業に5600万円を補正する。
このうち、鹿野遊谷川(椎葉村)の災害関連事業には2億5500万円を補正。今年9月の台風10号で大規模な土砂崩れが発生した椎葉村下福良の被災箇所に、主堰堤(H=9.5m、L=33m)や落石防止網を整備する。また、災害関連フォロー事業として、21年度以降の予算に吹付法枠工や鉄筋挿入工の事業費を計上する予定。
このほか、国民スポーツ大会の体育館整備に係る建設工事費等について、限度額を89億1000万円とする債務負担行為を設定する。一般会計以外では、港湾整備事業特別会計に3億5800万円を補正。宮崎カーフェリーの新船建造に伴う貨物トラックの乗降時間短縮や荷役作業の効率化を図るため、サイドスロープを整備する。