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フルハーネス特別教育を開催 国富町商工会建築業協会

      

▲写真は講師の松浦氏、特別教育の模様

 国富町商工会建築業協会(小川和也会長)は11月7日、フルハーネス型墜落制止用器具に係る安全衛生特別教育を国富町内で開催した。特別教育には、国富町内の建設事業所から、外国人技能実習生を含む約30人が参加。政令等の改正趣旨や制度の概要のほか、フルハーネス型の正しい使用方法や点検方法などを学んだ。

 厚生労働省は、建設業等の高所作業でフルハーネス型墜落制止用器具の使用を原則とする改正労働安全衛生規則等を2019年2月に施行。高さ2㍍以上の高所で作業床を設置できないケースで、フルハーネス型を用いて作業を行う者のうち、その使用に関して十分な知識や経験のない者は、特別教育を受講しなければならない。

 今回の特別教育は、22年1月2日の政省令の完全施行を前に、現場の安全対策に役立ててもらおうと開催したもの。一般社団法人日本鳶工業連合会技術委員の松浦秀次氏が講師を務めた。日鳶連では、団体や企業の要請に応じて都道府県連から講師を派遣し、フルハーネスや足場の組立て等に係る特別教育の開催を支援している。

 午前中から行われた座学では、政令等の改正のポイントを動画で確認。建築鉄骨の組立・解体作業や電気・通信等の柱上作業、木造家屋等の低層住宅に於ける屋根上作業など、フルハーネスの使用が求められる作業内容について解説し、フルハーネスの種類や構造、ランヤードの取付・選定方法、関連器具の使用方法を学んだ。

 午後からは、労働災害防止に関する知識として、墜落や落下物による災害防止のための措置、事故発生時の措置などを説明。実技では、所定のチェックリストに基づき、受講者がそれぞれ持参したフルハーネス型墜落制止用器具のフルハーネス部やランヤード部を点検するとともに、実際に装着して装着時の留意事項を確認した。

 国富町商工会建築業協会では、町内の建設事業所の技術及び技能の向上や法令遵守の徹底、現場の安全対策を図るため、今後も定期的に研修会・講習会等を開催していく考え。小川会長は、「現場で働く誰もが安全・安心に仕事ができる環境づくりをさらに進めていきたい」と話す。