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清水建設が94.5億余で落札 綾第二発電所大規模改修

 宮崎県企業局は6月29日、一般競争入札(WTO対象)で「綾第二発電所大規模改修工事」の入札を執行し、清水建設株式会社九州支店が94億5300万円で落札した。老朽化した綾第二発電所(綾町大字入野ほか)の全面改修に際し、水車や発電機、屋外変電設備、水圧鉄管などの更新、工事用道路の改修に係る設計及び施工を行う。

 運転開始後60年以上が経過し、施設本体や設備の老朽化が進行している綾第二発電所(最大出力2万8000㌔㍗)において、設備の早急な更新を行うとともに、再生可能エネルギーの固定価格買取制度を活用した大規模更新を実施するもの。更新に合わせて、再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)を活用し、収益の増加を図る。

 主な工事範囲は、▽更新=水車、発電機、制御盤等、配開装置、変圧器、遮断器等、水圧鉄管、非常用発電機、進入防止柵、安全対策施設、建屋照明、排水装置▽新設=代替放流設備▽改修=放水路(庭)、放水口、工事用道路、遠制装置、総合監視制御システム―など。技術提案の内容を踏まえ、施設の一部が工事対象となる場合もある。

 建設工期は2026年3月25日を超えない受注者の提案日まで。予定価格は94億5382万4000円、調査基準価格は86億9754万5756円だった。

 既設の綾第二発電所の主な諸元は、▽水系・河川名=一級河川大淀川水系綾北川▽発電所位置=綾町大字入野▽運転開始年月日=昭和34年3月9日▽最大出力=2万8000㌔㍗▽最大使用水量=26m3/s▽年間発電電力量=約1億1500万kWh(一般家庭の3万8千世帯分)。