宮崎市の中心市街地を含む国道に植栽されているワシントニアパームの更新方法や維持管理を考える検討会が、1月21日に宮崎河川国道事務所で開かれた。会合では、Ⅰ期更新区間(一の鳥居交差点~デパート前交差点)の更新状況を事務局が説明したほか、Ⅱ期更新区間の候補地や更新のパターンについて委員が意見を交わした。
宮崎南バイパスから宮崎市街地を抜けて、宮崎神宮に至る国道の中央分離帯に植栽されているワシントニアパーム(839本)は、本県のシンボルとして広く県内外に知られているが、樹高の成長に伴い維持管理が困難になりつつある。このため、「ある程度の高さ」と「群としてのまとまり」を維持しつつ、計画的な更新を進める。
宮崎河川国道事務所では、2017年度に一の鳥居交差点側からⅠ期更新区間に着手。植樹の間隔を既存の7mから9mに広げることで本数を減らし、18年度までに33本の更新作業を完了している。19年度は15本の更新作業を今月末までに完了させる考え。Ⅰ期更新区間の最終年度となる20年度は15本を更新する予定でいる。
会合では、こうしたⅠ期更新区間の施工状況や育苗体験学習の開催状況を事務局が委員に報告。また、更新に関するアンケート調査で、1本置きでなく端からまとめて更新したことに対して「気にならない」との回答が約88%、植栽間隔が広がったことに対して「スッキリして良い」との回答が約68%だったことを紹介した。
Ⅱ期更新区間に関する協議では、樹齢や樹高、維持管理上の安全性・作業性などを踏まえ、デパート前交差点~市役所前交差点を第1候補、大淀川右岸~中村交差点を第2候補とする事務局案を提示。Ⅰ期更新区間の検証結果を踏まえ、同じ高さでまとめて植え替えを行い、間隔を9m程度に拡大する更新パターンのイメージも示した。
これらの候補地や更新パターン案に対して、学識者や樹木の専門家、観光業界の関係者で組織する検討会の委員は、それぞれの立場から意見を述べた。宮崎河川国道事務所では、今会合での意見を踏まえ、次回の会合でⅡ期更新区間の場所や更新パターンに係る意見の集約を図りたい考え。Ⅱ期更新区間は21年度から着手する予定でいる。