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建設業の社保加入促進、宣言企業27社を公表 地域会議

 国土交通省九州地方整備局は1月17日、宮崎県建設業社会保険加入推進地域会議で採択された「社会保険加入を進めるにあたって守るべき行動基準」の遵守を宣言する建設企業27社(2018年12月24日時点)をとりまとめ、ホームページで公表した。今回公表分を含めて、九州管内に於ける地域会議の行動基準宣言企業は518社となる。

 国交省が行った建設業の社会保険加入状況調査(18年10月時点)では、企業単位の3保険加入率は96.7%(前年度と同じ)、労働者単位の3保険加入率は86.6%(同2.0ポイント増)だった。加入対策が浸透して伸び率は鈍化したものの、労働者単位の保険加入率は対策前の11年時点と比べて約30ポイント上昇している。

 公平な競争環境の整備や技能労働者の処遇向上を図るため、建設業の社会保険加入対策を地域レベルで進めようと、宮崎県や九州地方整備局、建設関係団体は昨年10月に宮崎市内で「宮崎県建設業社会保険加入推進地域会議」を開催。その中で、元請・下請企業それぞれが社会保険加入を進めるにあたり守るべき行動基準を申し合わせた。

 行動基準では、元請企業に対して「施工に携わる作業員に係る法定福利費を適切に考慮し、ダンピング受注をしない」ことや「下請企業を選定する際に適切な保険に加入していることを確認する」ことを、下請企業に対して「法定福利費を内訳明示した見積書を提出し、ダンピング受注をしない」ことなどを求めている。

 地域会議では、法人や個人、建設業許可の有無、建設業関係団体への加盟・非加盟を問わず、県内に拠点を置く建設企業や県内で施工実績を有する建設企業を対象に、前述の行動基準を遵守する企業を募集。県内に於ける社会保険加入促進宣言企業27社をとりまとめ、九州地方整備局のホームページでリストを公表した。

 社会保険加入促進宣言企業は次のとおり(五十音順)▽旭建設株式会社▽株式会社旭道路▽株式会社内山建設▽株式会社エコペン▽大淀開発株式会社▽株式会社岡﨑組▽株式会社川上土木▽木村産業株式会社▽株式会社くちき▽株式会社さつき工業▽株式会社ダイニ▽大和開発株式会社▽株式会社竹尾組▽株式会社伊達組▽富岡建設株式会社▽株式会社長瀬建設▽日本電設工業株式会社九州支店▽双葉工業株式会社▽株式会社増田工務店▽株式会社松澤組▽株式会社みやえい▽株式会社宮防▽宮前建設株式会社▽株式会社矢野興業▽株式会社山崎産業▽吉原建設株式会社▽龍南建設株式会社。

■宣言企業を募集

 地域会議では引き続き、県内に拠点を置く建設企業または県内での施工実績を有する建設企業を対象に「社会保険加入促進宣言企業」を募集する。九州地方整備局のホームページ等で確認できる「社会保険加入を進めるにあたって守るべき行動基準」に会社名・代表者名・所在地等の必要事項を記載し、FAXで申し込む。

 宮崎県建設業社会保険加入推進地域会議が採択した「社会保険加入を進めるにあたって守るべき行動基準」は次のとおり。

*元請企業
▽工事を受注する際には施工に携わる作業員に係る法定福利費を適切に考慮し、ダンピング受注をしないこと
▽下請企業を選定する際には、法令上求められる適切な保険に加入していることを確認すること
▽施工する現場に携わる下請企業に対し、作業員を法令上求められる適切な保険に加入させることを求め、作業員が適切な保険に加入していることを確認すること
▽下請企業に対し、社会保険関係法令に関する正しい知識の普及に努め、下請指導ガイドラインに基づいた指導を行うこと
▽下請企業に対し、法定福利費を内訳明示した見積書の活用を促し、法定福利費相当額を適切に見込んだ金額で契約すること
*下請企業
▽工事を受注する際には必要な法定福利費の額を適切に積算して法定福利費を内訳明示した見積書を提出し、ダンピング受注をしないこと
▽労働者である社員と請負関係にある者を明確に区分し、雇用する社員については、法令に従って必要な保険に加入させること
▽(再下請に出す場合)下請企業を選定する際には、法令上求められる適切な保険に加入していることを確認すること
▽(再下請に出す場合)下請企業に対し、作業員を法令上求められる適切な保険に加入させることを求めること
▽(再下請に出す場合)下請企業に対し、社会保険関係法令に関する正しい知識の普及に努め、下請指導ガイドラインに基づいた指導を行うこと
▽(再下請に出す場合)下請企業に対し、法定福利費を内訳明示した見積書の活用を促し、法定福利費相当額を適切に見込んだ金額で契約すること。

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