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入賞者の努力と栄誉を称える 宮崎県溶接技術競技会表彰式

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▲写真は表彰式の模様

 宮崎県と一般社団法人宮崎県溶接協会(碕山裕和理事長)が主催する2019年度第64回「宮崎県溶接技術競技会」の表彰式が、1月16日に宮崎県工業技術センターで行われた。表彰式には多数の関係者や来賓が出席し、大会で優秀な成績を収めた個人12人と、団体の部で優勝した延岡地区の努力と栄誉を称えた。

 競技会は、各種産業に於いて基幹技術となる溶接技術の発展、溶接技能者の資質及び技能の向上を目的に開催しているもの。昨年11月に行われた県大会には、地区大会を勝ち上がった38人の選手のほか、特別枠として県立産業技術専門校の生徒4人が参加した。審査会で各作品を厳正に審査し、入賞者を決定した。

 表彰式で宮崎県工業技術センターの弓削博嗣所長は、溶接技術が多くの産業の発展に貢献する欠くことのできない基盤技術であり、更なる技術の高度化や技術の継承が必要であることを強調。一方で、「九州大会で実力を十分に発揮し、全国大会に繋がる優秀な成績を収められることを期待する」と入賞者に呼び掛けた。

 来賓として招かれた協会顧問の蓬原正三宮崎県議会議員は、東京オリンピックに挑む選手を例に、「互いにしのぎを削り、高みを目指している皆さんもアスリートのような存在」であると指摘。「溶接技術の鍛錬に取り組むことが、県内工業の振興につながる」と述べ、九州大会、その先の全国大会での健闘を祈念した。

 審査委員長を務めた碕山理事長は講評で、X線検査や曲げ試験では出場者の得点に差がつかず、外観検査が入賞の分かれ目になったことを説明。選手一同の溶接技術に対するたゆまぬ努力に敬意を表するとともに、トップランナーとして「地域や企業内での後継者の指導・育成に力を注いで欲しい」と呼び掛けた。

 表彰では、個人及び団体の部の入賞者に表彰状と記念品が贈られた。受賞者代表の藤本啓志氏は、「受賞の喜びを忘れることなく、先輩方の声に耳を傾けながら、自らの溶接技術の向上に努力することはもちろん、後進の指導も積極的に行い、宮崎県の溶接技術の更なる向上に微力を尽くしたい」と意気込みを語った。

 県大会の入賞者10人(アーク溶接の部5人・半自動溶接の部5人)は、今年5月に佐賀県で開催される九州・沖縄地区溶接技術競技会に本県代表として出場する。県大会と九州大会の成績を総合し、各部門の成績上位の2人が10月に三重県で開かれる全国溶接技術競技会に本県代表として出場する。

 個人の部の入賞者は次のとおり(敬称略)。
*アーク溶接の部
▽優勝=小野毅(池上鉄工所)
▽準優勝=横山英之(池上鉄工所)
▽優秀賞=長野秀樹(山田工業)、新村諒太(オリンピア工業)
▽優良賞=黒木貴弘(清本鐵工)
▽敢闘賞=吉田大志(県立産業技術専門校)
*半自動溶接の部
▽優勝=藤本啓志(サノヤス・エンジニアリング)
▽準優勝=中武和之(赤木鉄工所)
▽優秀賞=河野和久(山田工業)、甲斐旬(向陽プラントサービス)
▽優良賞=甲斐邦廣(池上鉄工所)
▽敢闘賞=吉田光貴(県立産業技術専門校)。