▲写真は出前講座、見学会の模様
建設産業の魅力を若者に知ってもらおうと、一般社団法人宮崎県建設業協会(山﨑司会長)は9月25日、県立宮崎農業高等学校の環境工学科2年生を対象とした出前講座と現場見学会を開いた。建設業に携わるプロフェッショナルの講義や現場見学会、体験学習を通じて、参加した約40人の生徒は建設業に対する理解と興味を深めた。
宮崎県建設業協会では、建設産業の健全な発展や担い手の確保・育成、業界のイメージアップを図ることなどを目的に、若年者入職促進や人材育成に係る各種事業を展開。県内工業及び農業高校の建設系学科生徒を対象とした出前講座や現場見学会のほか、就業体験(実施主体は各地区建設業協会)などに積極的に取り組んでいる。
宮崎農業高校で行われた出前講座では、宮崎地区建設業協会理事の米丸順也氏と川浦幸治氏が、縁の下の力持ちとして地域に貢献する建設業の仕事や役割を説明。土木や建築、舗装など建設工事の種類が多岐にわたり、近年ではドローンやICT建機といった最新技術を活用して、現場の生産性向上に努めていることを紹介した。
川浦氏はこのほか、自身が建設業に入職したきっかけを紹介しながら、完成後の達成感や充足感、地図に残る仕事、地域に喜ばれることが建設業の魅力であることをPR。学歴以上に「心・技・体」や「コミュニケーション能力」が求められる仕事であることを説明し、学生生活を通じてこれを養うよう生徒にアドバイスした。
宮崎市の国道219号線広瀬バイパスで行われた現場見学では、宮崎県宮崎土木事務所の担当者がバイパスの必要性や整備内容について、川正建設の担当者が施工中のランプ工事について説明。岡﨑組の担当者は、地盤改良工や補強土壁工の内容に加え、新3Kの実現へ福利厚生といった労働環境の改善に努めていることも紹介した。
広瀬バイパス内で盛土工事を施工する田村産業の現場では、実際の現場を確認しながらICTを活用するメリットなどを解説。現場担当者がドローンの操縦方法を説明しながら、これに挑戦した。現場を支援するコマツ宮崎も協力し、従来の測量とドローン測量の違いを動画で紹介したほか、ICT建機の試乗体験も行った。
当日は、コーアツ・桜木・村田JVが施工する昭和通線(小戸之橋)新橋設置工事(上部工2工区)と、矢野興業が施工する昭和通線(小戸之橋)取付道路整備工事(左岸3工区)の現場も見学した。参加した生徒の代表は、「貴重な講話や実際の現場でドローン、ICT建機を体験し、建設業の魅力を肌で感じることができた」と話した。