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外壁石綿のドライ除去工法を紹介 宮崎県解体工事業協同組合

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▲写真は説明会の模様

 宮崎県解体工事業協同組合(原田忠男理事長)は9月21日、水を使わない石綿含有外壁塗材除去工法「バキューム吸引・パワーツール ケレンシステム」の説明会と見学会を宮崎市内で開いた。多くの組合員に加え、県内外から塗装や解体等の建設会社が参加。工法の特長に関する説明を受け、デモンストレーションを見学した。

 建物の外壁塗装として吹き付けられているリシンやボンタイルに石綿が含有している問題が顕著化し、建築物の解体工事に影響を及ぼしていることを踏まえ、同組合では昨年度に「ウォータージェット工法」に関する説明会を開催。石綿含有外壁塗材の適正な除去工法の一つとして、今回は水を使わない当該工法を提案した。

 説明会の講師を務めたティー・アイ・トレーディング株式会社の立花輝夫インフラ事業部長は、防火のためのアスベスト吹付材と比べてアスベストの含有量がはるかに少ない外壁塗材の除去工事に於いて、粉じん飛散を防止するための隔離措置を必要としない「集じん装置付きディスクグラインダー工法」に該当することを紹介。

 専用のケレンツールに接続した真空ホースから、強力なバキューム吸引で粉じん飛散を抑えて除去するシステムの構成を説明し、▽水を使用しないドライ工法▽有機系・無機系を問わずに除去可能▽多様なツールで圧膜・薄膜・入隅に対応▽施工に伴い発生する特別管理産業廃棄物の量を低減―といった工法の特長を解説した。

 説明後には屋外でデモンストレーションを行い、システムで実際に外壁塗材を除去する模様を見学した。原田理事長は、建築物等に使用されている石綿の適切な管理・除去に向けた議論が関係省庁で進められていることを踏まえ、今回の説明会が「工事内容や現場状況に応じて、適切な工法を採用するための参考になれば」と話した。