▲写真は挨拶する堂地会長、講師の甲斐伸一氏、研修会の模様
宮崎市塗装業協会(堂地隆一会長)は7月29日、新たに立ち上げた土木部会の第3回目となる技術研修会を宮崎市内で開いた。研修会には、会員企業の代表や現場の責任者ら約40人が参加。増加傾向にある橋梁補修工事に対応するため、出来形管理基準や規格値、段階施工確認の時期や程度などについて講師から説明を受けた。
公営住宅や学校施設といった従来の建築物の改修に加え、高度経済成長期に建設された社会インフラの老朽化に伴い、近年では橋梁を含む土木構造物の補修工事が増加傾向にある。協会では、土木に対応できる技術者の育成を目的とした土木部会を発足させ、これまでに開催した2回の研修会で、橋梁の基礎知識や補修方法を学んだ。
研修会の講師は株式会社ジオセンターエム設計部長の甲斐伸一氏。総まとめとなる今回の研修では、他県の発注機関が策定している指針やガイドラインを引用しながら、橋梁補修補強工事に準用される出来形管理基準及び規格値、品質管理基準、写真管理基準、段階施工確認のほか、宮崎県の設計変更ガイドラインなどについて説明した。
施工時に於ける段階確認に関しては、確認の時期や内容が発注機関や監督員によって異なることを説明。各発注機関が策定している指針等も参考にしながら、監督員としっかりと協議を行って、効率的な施工管理に努める必要性などを指摘した。
堂地会長は、橋梁補修工事の発注に際して現時点では明確な業種の線引きがなく、発注機関からも土木に対応できる技術者の育成を期待されていることを踏まえ、「我々が橋梁補修工事に関する理解と知識を深め、しっかりと施工・品質・安全管理ができることを示すことで、今後の業務範囲の拡大にもつながる」と期待を込めた。