国道327号は、日向市を起点とし、美郷町、諸塚村、椎葉村を経由して熊本県山都町に至る幹線道路。日向市大字塩見に位置する永田工区は、椎葉・諸塚・入郷地域から日向IC及び重点港湾細島港へのアクセス機能を強化するとともに、日向市街地における交通混雑の緩和を図るため、15年度に新規事業化された。
14年3月に開通した日向バイパスと接続し、国道327号から東九州自動車道の日向ICを繋ぐ路線として整備する。整備延長は約3㎞(幅員11.5m/2車線)で、起点側の日向IC付近から西北西にルートを取る。区間内には延長730m程度のトンネルを整備。当初計画に於ける全体事業費は約45億円を見込む。
当該業務の対象となるトンネルの延長は730m程度を計画し、現地の地形及び地質周辺状況を充分に調査して決定する。その他の設計条件は、▽道路規格=第3種2級▽設計速度=60㌔/時▽幅員=車道3.25m(2車線)、路肩0.50m、歩道3.50m(片側)、監査廊0.75m▽計画交通量=2200台▽トンネル等級=C級。
現地調査で、地形条件や工事用仮設備に必要な要件、トンネル工事及び供用に伴い予想される環境条件、関連法規など設計に必要な現地の状況を把握。現地調査と別途実施する地質調査を基にトンネル坑口の位置を決定し、坑門の型式、内空断面、掘削方式、支保工等を各掘削地山ごとに定めるほか、環境対策等に必要な処置を検討する。
これらの設計に基づき、坑門工、排水工、舗装工、非常用施設設置設計、仮設備計画について比較検討を行い、図面作成と数量算出を実施。別途発注する地質調査及び弾性波探査の結果を整理し、縦断図等の作成と総合解析とりまとめを行う。換気設備の設計は計上していないが、強制換気の必要の有無を検討し、調査職員と協議する。
永田工区に関しては、18年度までに測量や設計、地質調査、1号橋詳細設計(橋長36m・PC単純ポステン方式バルブT桁橋)、構造物詳細設計、物件等調査等のほか、パイプライン移設工事を実施。19年度はこれまでに、永田1号橋のA1・A2橋台工事や一部区間の道路改良工事、各種調査・測量・設計業務を発注している。