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ICT活用工事の施工計画 現場支援モデルに6道県

 国土交通省は、地方自治体と中小建設業にICT施工の裾野を広げる「現場支援型モデル事業」で、2019年度の支援対象となる6道県を選んだ。6道県が発注するICT施工のモデル工事で、受注者などにICT施工の施工計画の立案を重点的に支援する。過去の支援事業の成果も活用し、現場条件を踏まえたICT活用を促す。

 地方整備局ごとに支援対象の都道府県を募り、▽北海道▽長野県▽愛知県▽和歌山県▽愛媛県▽鹿児島県―の6道県を選んだ。今後、残る東北地整や中国地整などでも管内の支援対象を選ぶ。

 モデル事業ではまず、支援対象の自治体に、建設業団体、設計・測量団体、建機レンタルなどの関係者を集めた支援協議会を設置してもらう。国交省は、自治体が発注したICT施工の現場に専門家を派遣し、受注者や協議会の参加者に施工計画の立案やICT建機の運用を指導する。

 19年度は、これまでに支援を受けた自治体やモデル工事の受注者から要望が多かった施工計画の立案を重点的に支援する方針だ。

 同事業は、小規模工事の発注が多い自治体と自治体の発注工事を受注する中小建設業にICT施工を普及させるため、16年度から実施している。同省では、これまでモデル事業として実施した19工事の成果として、ICT施工で発生する課題と対応を整理した事例集もまとめた。

 事例集は、19年度のモデル事業で活用するだけでなく、自治体や中小建設業のICT活用を支援するために全国53事務所を指定した「i-Constructionサポート事務所」を通じて提供する。