▲写真は挨拶する中澤会長、総会の模様
NPO法人宮崎社会基盤保全技術研究所(中澤隆雄理事長)は7月17日、宮崎市内で2019年度の通常総会を開催した。総会には多数の会員が出席し、18年度活動報告書及び活動計算報告書、19年度活動計画書及び活動計算計画書について慎重に審議を行った結果、いずれの議案も原案どおり承認された。
総会で挨拶に立った中澤理事長は、国土強靱化に向けて社会インフラの整備が加速化する中、橋梁やトンネルなどの構造物の長寿命化を図るため、具体的な診断手法や補修及び補強技術の向上、これに携わる者の育成が必要であることを強調し、「皆さんの意見を踏まえながら、様々な事業を進めていきたい」と話した。
岡田健了副理事長を議長に選出して行われた議案審議では、18年度の主な活動内容として、温度応力解析に関する社内講習や宮崎県都城土木事務所管内の橋梁劣化損傷診断等に係る基礎調査、宮崎市内橋梁の橋台温度応力解析を行ったことを説明。また、橋梁床版維持補修に関する講習会を開催したことを報告した。
一方、19年度の活動計画に関しては、前年度に引き続き、鉄筋コンクリート構造物及び鋼構造物の劣化や構造的な損傷を的確に把握するための計画・調査・測定・診断に関する広報及び調査活動のほか、技術講習会も併せて開催し、技術力向上を目的とした人材育成にも積極的に取り組むことを確認した。
会合では、橋梁等の構造物を施工する際に起こり得る諸問題について、発注者・設計者・施工者が意識や認識を共有できるようにするための仕組みづくりに向けた啓発等にNPOとして取り組むべきではないかといった意見や、最新の解析ソフト等に対応できる人材育成のための勉強会の開催を求める意見も寄せられた。