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追加対策で事業費20億増額 高千穂日之影道路

 国土交通省九州地方整備局は7月9日、2019年度第1回事業評価監視委員会(園田佳巨委員長)を福岡市内で開催した。本県の一般国道218号高千穂日之影道路など道路5事業、港湾1事業について再評価を行い、全事業の継続を委員が了承した。

 公共事業の効率性や透明性の向上を図るため、事業採択後5年が経過して継続中の事業や再評価実施後に5年が経過した事業、社会経済情勢の急激な変化や技術革新等で再評価の実施の必要性が生じた事業について、事業継続の可否を審議するもの。

 県内事業で再評価の対象となった高千穂日之影道路は、交通安全性の向上や広域ネットワークの形成等を目的として進めているもの。高千穂町三田井~日之影町七折を結ぶ5.7㎞(幅員12m)の自動車専用道路で、2008年度に事業化された。

 このうち、大平山トンネル(2306m)を含む高千穂町三田井~日之影深角IC間の3.4㎞が開通済。現在は、新平底トンネル(1665m)を含む日之影深角IC~日之影町七折間(2.3㎞)の工事が進む。事業費ベースの進捗率は約87%。

 委員会では、トンネル掘削時の発破により近接する水路隧道で落石が生じたため、充填式フォアポーリングや制御発破、インバート施工といった追加対策費に約15億円、搬出先の要求に基づくトンネルズリの選別・小割に5億円を増額する一方、一部区間の用水と排水を統合することで1千万円のコスト縮減を図ったことを説明した。

 ▽球磨川総合水系環境整備事業▽九州横断自動車道延岡線嘉島JCT~矢部▽国道3号鹿児島東西道路▽国道3号芦北出水道路▽国道208号有明海沿岸道路[大牟田~大川]▽八代港国際クルーズ拠点整備事業▽指宿港海岸直轄海岸保全施設整備事業。

 その他の評価対象は、▽一般国道208号大川佐賀道路(福岡県・佐賀県)▽東九州自動車道志布志~末吉財部(鹿児島県)▽一般国道34号新日見トンネル(長崎県)▽一般国道3号阿久根川内道路(鹿児島県)▽北九州港新門司地区複合一貫輸送ターミナル整備事業(北九州市)。また、筑後川水系ダム群連携事業(福岡県・佐賀県)について報告があった。