宮崎県は、計画期間は2028年度までとする「宮崎県自転車活用推進計画」の素案をまとめ、ホームページ等で公表した。自転車の活用を総合的かつ計画的に推進することを目的に、本県の現状と課題、地域特性や地域資源を生かした目標や施策の方向性を示したもの。8月2日まで素案に対する意見を募集する。
歩行者と分離した自転車通行空間の整備を促すため、国は全国の自治体に地方版の自転車活用推進計画を策定することを求めている。本県の計画は、自転車活用推進法に基づいて定めるものであり、宮崎県総合計画未来みやざき創造プラン等と整合を図った自転車活用を推進する施策の最上位計画に位置付ける。
素案では、人口動向や地理的特性及び自然環境、利用状況を踏まえた自転車を取り巻く現状と課題を整理。目指すべき姿に「誰もが安全・快適に自転車を活用することができる『自転車パラダイスみやざき!』の実現」を掲げ、これを実現するための4つの目標に分けて、取り組むべき施策体系をまとめた。
目標のうち「サイクルツーリズムの推進による観光振興と地域活性化」では、先進的なサイクリング環境の創出を目指すモデルルートの設定と整備等の促進、交通結節点等におけるサイクリスト受入サービスの充実を図る。モデルルートにおける自転車通行空間の整備(28年度までに約120㎞)や、モデルルート数の倍増を指標とする。
「自転車を利用しやすい都市環境の形成」では、自転車通行空間の整備や違法駐車違反取り締りの推進を図り、全市町村で自転車活用推進計画を策定することを指標とする。「自転車事故のない安全で安心な社会の実現」では、自転車安全利用五則等の通行ルールの周知や自転車通学・通行の視点を踏まえた通学路の安全点検に取り組む。
また、「自転車を活用したスポーツ活動と健康づくりの推進」として、自転車を利用した健康づくりに関する広報啓発やアスリート育成に向けたサイクルスポーツの推進に取り組む。県内市町村や関係団体と連携してこれらの施策を推進し、計画の進捗状況に関するフォローアップを実施。必要に応じて計画の見直しも行う。