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客観的な視点で危険の芽を摘む 吉行産業グループと吉栄会

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▲写真は挨拶する吉行専務、坂下副会長、大会の模様

 吉行産業グループ(吉行道三代表取締役社長)と協力業者で組織する吉栄会(山口敬一郎会長)は6月20日、小林市内で2019年度「第21回安全衛生大会」を開催した。大会に参加したグループ企業及び協力業者の職員は、安全表彰や講習等を通じて安全意識の高揚を図り、労働災害及び交通災害を撲滅することを誓った。

 吉行社長に代わって挨拶した吉行輝真専務取締役は、「安全を確保するためには客観的な視点が必要」と説明。客観的に物事を見ることで、長年の業務によって生じがちな慣れや慢心に囚われず、現場に潜む新たな危険の芽を発見することができ、これが更なる安全の確保につながると訴えた。

 一方で、相次ぐ自然災害や南海トラフ巨大地震への備えの重要性も強調。地域を守る建設業者として、万が一の際に早期に復旧・復興ができる万全の準備が必要であり、そのためには「事業者だけでなく個人としての備えも必要」と述べ、大会を契機に安全に対する準備を見直すよう呼び掛けた。

 吉栄会の山口会長に代わって挨拶した坂下裕三副会長は、一人ひとりが日々の安全管理に真剣に取り組み、想定できる危険を見つけ出し、職場の安全を確保することにより、自身と同僚の身を守ることができると指摘。「これまで以上に真剣で現実性のある安全管理に取り組み、事故災害の撲滅を達成しよう」と述べた。

 表彰式では、優良協力会社表彰や永年勤続者表彰のほか、優秀な工事成績を収めた者に贈る優良工事技術者表彰、夜間の舗装工事で率先して業務に励んだ者に贈る特別功労表彰、安全標語表彰の受賞者(後記参照)に対して、表彰状と記念品が手渡された。

 法令講習では、小林警察署交通課企画安全係の下小牧孝係長が管内の交通情勢について講演。横断歩道での歩行者優先や飲酒運転の根絶を訴えたほか、あおり運転に関する参加者からの質問に対して、対処方法などを紹介した。また、一般財団法人宮崎県社会保険協会の谷口千津子氏が「歯の健康とからだの健康」をテーマに講演した。

 安全対策発表では、大畑宏信氏が宮崎県発注の道路舗装工事で行った安全対策や熱中症対策、創意工夫の取り組みを紹介。誘導員による交通整理で規制による渋滞を緩和した、排水箇所を工夫して工期の短縮や施工後の安全確保を図った、などの取り組みに加え、地元の高校生を招いて現場見学会を開催したことなどを説明した。

 社員代表の井上和幸氏が、▽正しい作業手順を守り、危険ゼロの職場を目指す▽交通ルールを守り、安全運転とマナーアップに努める▽健康管理に注意し、笑顔を絶やさず、明るく元気な職場づくりを目指す―と宣言。大浦耕太郎氏の掛け声に合わせて、全員で「無災害を目指して頑張ろう!」とシュプレヒコールを行った。

*表彰受賞者は次の通り(敬称略)
▽優良協力会社=山之口左官工業、株式会社ナンキュウ
▽永年勤続者=田中盛幸、久保孝夫、東原利廣、渡守良春
▽優良工事技術者=大畑宏信、勝目涼一
▽特別功労=川原康聖、早崎靖、日高昌幸、赤塚伸一、久保千春
▽安全標語(最優秀賞)=有村加代美、赤塚伸一。