日向市は、医師不足や施設及び設備の老朽化等の課題を抱える日向市立東郷病院(東郷町山陰／一般病床３０床)の今後の在り方について一定の方向性を示すため、公募型プロポーザル方式で専門知識を有する事業者を選定する「日向市立東郷病院の在り方検討業務委託」を告示した。履行期間は２０２０年３月２３日まで。税込の事業費は３８８万８０００円以下とする。
国民健康保険直営診療施設として地域医療の中心的な役割を担う東郷病院に関して、市は経年劣化等を理由に施設の改築を計画。現在地に診療４科目・病床数３０床の新病院を建設する計画でいたが、相次ぐ医師の退職等を背景に、早期の医師確保と適正な診療体制の構築に最優先で取り組むため、改築計画を中断していた。
医師不足等の厳しい環境が続く中、人口減少や少子高齢化の進行に伴い、医療需要が大きく変化することが見込まれることに加え、国を挙げて地域医療構想が推進される中で、公立病院のあり方についても議論されていることから、東郷地域における良質で持続可能な医療の確保を図るため、今後の病院経営の在り方を検討する。
当該業務では、地域住民の疾病構造や受療行動の現状、東郷病院の特色や環境、経営・財務の現状等を分析し、客観的な経営見通しを作成。他の医療機関との機能分担や連携を踏まえた東郷病院の役割・機能を類型した上で、東郷病院の構成や規模、新医療機関の整備費用、事業スケジュール、収支見込みを概算し、検討結果を評価する。
プロポーザルの参加要件は、２０１９年度の日向市建設業者等有資格業者名簿(業務委託)に登録されている者。現時点で登録のない者についても、所定の手続きを行うことで、当該名簿への追加登録を申請できることとする。
このほか、一般病床を有する病院を運営している国・地方公共団体等において公立病院改革プランの策定支援業務を履行した実績、または過去５年間において当該業務の目的と同種または類似する業務(公立病院又は公的病院の病院機能の見直し等)を履行した実績を有していることを求める。
プロポーザルの主な実施スケジュールは、▽参加表明締切＝６月１２日▽参加資格審査・提案書提出要請＝６月１４日▽提案書提出締切＝６月２１日▽提案書のヒアリング・提案書の特定＝６月２７日▽結果通知＝６月２８日。プロポーザルの参加者が１社の場合であっても提案書の審査は実施する。
プロポーザルの募集要項や仕様書、採点表、様式等は日向市のホームページからダウンロードできる。問い合わせ先は、日向市健康福祉部高齢者あんしん課医療介護連携推進室(日向市本町１０番５号、電話０９８２－５２－２１１１／内線２１９２、ＦＡＸ０９８２－５６－１４２３)。