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熱中症による死傷災害 建設業が最多の750人

 厚生労働省は、熱中症による死傷災害の発生状況(確定値)をまとめた。業種別に見ると、過去5年間に死亡者42人を含む750人が死傷している建設業が最多で、2018年の熱中症による死亡者数も建設業(10人)が全数(42人)の約4割を占めている。

 警備業も過去5年間に熱中症で12人が死亡、224人が死傷し、製造業、運輸業に次いで4番目に死傷者数が多い業種となっている。

 他方、18年に熱中症によって死傷した人の数(全業種)は1178人、死亡した人の数は28人で、前年と比較して死傷者数、死亡者数ともに2倍以上に増加。その一方では、作業環境の正確な把握や、熱中症の危険性が高まっていることを認識せず、作業計画を変更しなかったとみられるケースや、日ごろから健康診断や体調把握などを適切に実施していなかった事例などもあった。

 このため厚労省は、さらに職場における熱中症予防対策の徹底を事業者に促していく必要があると判断。すでに5月1日からスタートさせている「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」(9月30日まで)などを通じ、事業場におけるWBGT値の把握や、緊急時における連絡体制の整備などを呼び掛けていくことにしている。