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えびの地区河床低下対策を推進 川内川事務所の事業概要

 国土交通省九州地方整備局川内川河川事務所は、2019年度の主要事業概要を明らかにした。新規事業として川内川高潮対策に着手するほか、薩摩川内市街部の引堤事業や防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策に伴う河道掘削等を実施する。

 同事務所の19年度事業費は、河川改修費(工事諸費及び河川維持修繕費を除く)が61・2億円、河川工作物応急対策事業費が2・1億円、総合水系環境整備事業費が2・4億円など総額で約66億円。河川改修費は前年度比2.5倍の大幅増となった。

 新規に取り組む川内川高潮対策では、川内川河口に位置する船間島・久見崎地区に於いて台風通過時に海水が越波し、工場倉庫等の冠水及び市道の路面損傷等の被害が発生しているため、堤防高さが不足している箇所の嵩上げ等に取り組む。

 薩摩川内市街部の治水安全度向上のため、大小路地区と天辰第二地区の引堤事業を継続する。大小路地区では堤防整備や引堤に伴う肥薩おれんじ鉄道川内川橋梁の継ぎ足しを実施。天辰第二地区では引堤事業に必要な用地取得や迂回路工事等を行う。

 川内川上流のえびの地区では河床低下が進み、護岸や堤防、床固め等の河川管理施設への影響が懸念されている。平成24年度から河床低下対策として河床に巨石等を敷並べる工事に着手しており、19年度も侵食対策として河床低下対策工事を促進する。

 重要インフラの緊急点検等を踏まえた防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策として、羽月川や菱刈地区、栗野地区の河道掘削・樹木伐採を行うとともに、川内川下流右岸地区及び東郷地区(樋渡川)の堤防強化対策に取り組む。

 安全な河川利用や河川を中心とした流域全体の地域活性化等を目的とした「川内川水系かわまちづくり計画」に基づき、宮之城屋地・虎居地区の管理用通路等整備、薩摩川内市街部の高水敷整正、さつま町湯田地区の整備内容検討等も行う。

2019年度の予算概要