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地域社会に信頼される技術者に 産業開発青年隊が入隊式

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▲写真は挨拶する河野俊嗣知事、入隊式の模様

 土木建設に関する技術と社会性を兼ね備えた人材を育成する宮崎県産業開発青年隊の平成31年度入隊式が、4月8日に宮崎県建設技術センターで行われた。式典には、今年度の新入隊員39人とその保護者のほか、宮崎県の河野俊嗣知事、一般社団法人宮崎県建設業協会の山﨑司会長ら多数の来賓が列席し、新入隊員にエールを送った。

 昭和26年創設の宮崎県産業開発青年隊は、企業の即戦力となる土木建設エンジニアを育成する教育機関。様々な技術や知識を身につけ、多くの資格を取得することができ、これまでに4800人を超える優秀な人材を輩出している。現在は、指定管理者である宮崎総合学院が伝統と民間のスキルを組み合わせた教育プログラムを実践している。

 平成31年度の入隊者は、高卒者等を対象に基礎知識と各種技能の修得を図る施工管理課程が31人、前年度の施工管理課程修了生等を対象に専門知識と各種技能の修得を図る専攻課程が8人となった。

 8日に行われた式典では、河野知事が隊員の代表に隊旗を授与。挨拶の中で、日南地区と西臼杵地区で初めて高速道路が開通したことや、東九州自動車道で初めて串間地区を含む区間が事業化されたことを例に「高速道路をはじめとする本県のインフラ整備が追い風を迎え、そのことが県民に喜びと地域に活力を与えている」と述べた。

 河野知事は、建設産業がこうしたインフラ整備の担い手としてだけではなく、災害対応を通じて県民の生命・財産を守る役割を果たしていることを強調。「切磋琢磨しながら、互いに思いやることができる、幅広い視野を持った優秀な建設技術者に成長され、本県の建設産業を支える人材として活躍して欲しい」と呼び掛けた。

 来賓祝辞で、宮崎県議会の蓬原正三議長は「高度な知識や技術・技能の習得はもとより、仲閒との友情や豊かな人間性を育み、本県の建設産業を支える担い手として大きく成長して欲しい」と挨拶。宮崎市の戸敷正市長(代読=田實幸雄清武総合支所長)は「諸先輩方のように優秀な土木建設技術者に成長してもらいたい」と呼び掛けた。

 宮崎県建設業協会の山﨑司会長は、夢と希望にあふれた新入隊員に「若者らしく何事にも積極果敢に取り組み、新しい技術や技能をしっかりと習得して」と呼び掛けたほか、建設業界が国や県と一体となって、魅力ある建設産業の構築に取り組んでいることを説明し、「将来は県内の建設企業に就職し、郷土のために活躍して欲しい」と訴えた。

 施工管理課程に入隊した中島健さんは「友愛・希望・協力をモットーに、お互いに助け合い、厳しい訓練に耐える覚悟」であることを示した上で、「産業開発青年隊の名に恥じぬよう、技術向上と資格取得に邁進し、社会基盤整備を担う一員として活躍できるよう、また、地域社会に信頼される技術者になれるよう努力する」と誓った。

 隊員はこれから一年間、規律ある集団生活を送りながら、実技や実学、民間企業での実習等を通じて、土木建設に関する基礎、測量、機械運転等に関する知識と技術を学ぶ。