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太陽光パネルの斜面設置、技術基準を検討 経産省

 経済産業省は、2018年に発生した豪雨・台風災害で、小規模な太陽光発電設備が浸水や破損などの被害を受けたことを踏まえ、安全対策を強化する。豪雨により設置面や法面が崩壊する恐れがある箇所に設置している発電設備を対象に新たな設置基準を検討する。

 18年の西日本豪雨では、急傾斜地崩壊危険区域の指定を受けていない斜面に設置された太陽光発電設備の崩落が発生。同省はこれを受け、未指定の斜面であっても、設置環境に応じて発電設備の設置に関する基準を検討することに決めた。

 豪雨・台風に伴う水没にも備える。浸水の恐れがある地域に発電設備を設置する際は、パワーコンディショナーなどの設備を高所に設置するなどの対策を求める。

 強風により発電パネル自体が破損する恐れもあるため、パネルの選定に際しては架台と同様に耐風圧を考慮する必要がある。

 浸水と強風への対策については、設置者に考慮を求める形を想定している。19年度第1四半期を目標に広報・依頼などの形で対策を働き掛けるため、今後、内容を精査していく。

 また、一部の小出力発電設備では、そもそも必要な安全性能を満たしていない恐れが指摘されている。技術基準が定めた性能を満たす上で必要な部材や設計、設置方法の仕様も併せて検討する。