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岡﨑組が「くるみん」認定取得 生産性向上へ職場環境改善

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▲写真は交付式、名田局長(左)と岡﨑社長(左から2番目)の模様

 宮崎市の株式会社岡﨑組(岡﨑勝信代表取締役)は、次世代育成支援対策推進法に基づく「子育てサポート企業」(通称=くるみん)の認定を取得した。12月24日に行われた認定通知書交付式で、宮崎労働局の名田裕局長が岡﨑社長に認定書を手渡した。くるみん認定取得は、県内建設業では2社目。県内の認定企業は30社となる。

 次世代育成支援対策推進法に基づき、仕事と家庭の両立を支援するための雇用環境整備や多様な労働条件整備に取り組むための一般事業主行動計画を策定した企業のうち、計画に定めた目標を達成するなど一定の基準を満たした企業を厚生労働大臣が認定するもの。2019年10月末時点で全国で3208社が認定を取得している。

 岡﨑組は、16年4月~19年8月を計画期間とする行動計画で、「無給としていた子どもの看護休暇を有給とする」「妻が出産を控える男性職員が看護を行うことができるよう、仕事量を考慮することを就業規則に明記する」「3歳~就学前の子どもを持つ職員の始業時刻を変更できる制度を就業規則に明示する」といった目標を設定。

 これらの取り組みを進めた結果、女性の育児休業取得率は100%、男性の育児休業取得率は71%となり、男性に関しては県内企業の平均を大幅に上回った。同社ではこのほか、フルタイム労働者等の法定時間外・法定休日労働時間の平均が各月45時間未満で、月平均の法定時間外労働が60時間を超える労働者はいないという。

 岡﨑組では「生産性の向上」をテーマに、所定外労働時間の削減や有給休暇の取得促進、業務のIT化といった職場環境の改善に向けた取り組みを推進。取り組みを進める中で、現場レベルまで意識が浸透してきたという。岡﨑社長は「職員に対して制度をしっかりと周知し、働きやすい職場であることを内外にPRしていきたい」と話す。

 24日の交付式で挨拶した名田局長は、くるみんが仕事と子育ての両立を中心に成果をあげている企業を認定するものであり、質の高い雇用が求められている昨今の雇用情勢の中で、着実に努力を重ねていることを高く評価。「県内企業の模範として、更なる雇用管理の改善や質の高い雇用の創出に努めて」と協力を求めた。

 同日はこのほか、若者の採用・育成に積極的で、雇用管理の状況が優良な企業を厚生労働大臣が認定する「ユースエール」を取得した鉄鋼業の株式会社吉見(日向市)に、認定通知書が手渡された。名田局長は、若者の育成及び定着に加え、作業工程を工夫して有給休暇を取得できる環境を整えるなどの取り組みを高く評価した。