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宮防の経営革新計画を承認 農畜産物の除菌剤開発

 宮崎県は、新商品や新サービスの開発・提供等に取り組む中小企業を支援する「経営革新計画」で、株式会社宮防(村社英秋代表取締役、宮崎市)の「農畜産物の鮮度維持及び生産効率向上を目的とした除菌剤・超微粒子噴霧器の開発・販売」を承認した。

 経営革新計画は、新事業に取り組む中小企業者が自ら経営目標を設定し、経営の質の向上を図るために作成するもの。知事から承認を受けた計画は、政府系金融機関の低利融資や設備投資の減税、特許関係料金の減免などの支援措置を受けることができる。

 11月に経営革新計画が承認された宮防は、農畜産物分野に特化した除菌剤の次亜塩素酸水「ジアバルス」を新製法で開発。殺菌能力が高く、殺菌後は「無害な水」になるため、安全性も高いという。農畜産物の鮮度保持及び廃棄物削減を主たる用途とするため、宮崎県総合農業試験場や関係大学と連携し、エビデンスの構築に取り組んでいる。

 根菜類の腐敗に係るリゾプス菌など、既存の薬剤で効果が低い菌にも十分な効果を発揮し、ラナンキュラスの球根での試験では、芽付き率の大幅向上が確認できたという。特殊なチャンバー内での空気中除菌効果試験等を通じて、引き続き効果を検証する。

 今後は、各分野での資材及び施設内の衛生管理に取り組み、次のステップに進める。開発を進めてきた超微粒子噴霧器と組み合わせることで、空気中への拡散及び散布を促し、農畜水産業の品質向上はもとより、幼稚園や介護施設等への感染症対策に寄与することも目指している。